2016-01-01から1年間の記事一覧
年の瀬やねこと温(ぬく)むるかくれんぼもぞ今年最後の記事となります。12月は師走で気忙(きぜわ)しく、じっくりと腰を落ち着けて考えるという雰囲気でもないことから、少々リラックス気味の記事をお送りいたしました。しかしながら、その中で、宮沢賢治…
最近、記事でもお披露目しましたが、今年になって猫を飼い始めました。名前はランスくんです♂名前の由来は、白いブーツをはいたような後ろ足に、白い手袋をしたような前足。首回りに白いチーフをしているような毛並みで、ちょっと気品があってイケメンなので…
年暮れの猫とたわむる小春かなもぞつかの間の閑を楽しんでおります。ここのところ暖かいですね。本当は祝日の今日も出勤予定だったのですが、ひょんなことで休日となり、家でまったり過ごしております。写真の猫は、最近、一緒に暮らし始めた猫です。おそら…
19歳の京子は、地元の名士の家に嫁入りをする。夫は資産家の美青年で、京子にとって、それは世の妬みを買うほどの恵まれた縁組みだった。京子はそのような夫に愛され、有頂天となるが、半年ほどして、京子はその愛がまやかしであることに気づき始める。京子…
今年は宮沢賢治生誕120年ということで、いくつか作品を取り上げるつもりでしたが、結果ほとんど書くことができなかったので、その罪滅ぼしにひとつ取り上げたいと思います。今回の作品は「猫の事務所」。そのテーマはずばり「いじめ」です。猫の歴史や地理を…
冬の空にあるもの空に向かっている葉の落ちた樹々の枝音もなく流れてゆく淡い雲明るくて薄い日の光高い蒼空を突っ切る飛行機雲先月、枕草子をずっと読みまして、自分なりの枕草子を書いてみようという話をしましたが、今回オリジナルテーマで一つ作ってみま…
鉄塔も厚着するなり冬の空もぞ今年の冬はとても寒いような気がします。首都圏では11月に50数年ぶりの雪が降りましたし、新聞などで見る気温よりも、なにかしら寒く感じます。ひと度風が吹くと、冷凍庫から吹いてきたようなその冷気に思わず身が凍(こご)え…
後編です。今回一番見たかったのが、こちらの薩長同盟の裏書をした坂本龍馬の書の原本。まさに歴史を回天した歴史的文章です。坂本龍馬の字は左右あちこちに跳び跳ねていて奔放なんですが、にもかかわらず、芯はしっかりした感じを受けました。薩長同盟の裏…
自分は、書というものに対して、あまり関心を持たないで過ごしてきました。書道を習ったことはありませんし、自分にとって文字というのは、コミュニケーションを伝達するための記号に過ぎなかったと言ってよいと思います。しかしながら、書というものを見る…
11月も終わりました。11月のビックニュースは、なんと言っても、アメリカ大統領選でトランプ氏が当選したことでしょう。http://livedoor.blogimg.jp/makotokawai1805-makocchi/imgs/c/c/cc08a366-s.jpg勝利に沸くトランプ陣営それに対する世界共通の反応…
ただただ過ぎてゆくもの帆をかけた舟人の齢春夏秋冬明日から12月です。早いもので、今年もあと1ヶ月となりました。 枕草子、最後の記事は〇〇なもの。自分はなぜ枕草子に魅力を感じるのか。源氏物語は誰でも書けるというものではないが、枕草子は誰にでも…
枕草子はどのようにして世に生まれ出ずることになったのでしょうか。最後の段に、それが綴られています。322段この草子は、私の目に見え、心に思うことを、おそらく人の目には止まるまいと思って、退屈で、うら寂しい里に下がっている間に書き集めたもの…
月のいと明かきに川を渡れば牛のあゆむままに水晶などの割れたるやうに水の散りたるこそをかしけれ月のとても明るい夜、牛車で川を渡ると車輪が回るにまかせてまるで水晶が砕けるように水が飛び散るのはとても美しい 一番最初の記事で、清少納言は、絵画的…
清少納言 肖像(おそらく想像図(^_^;))男編続きです。清少納言は夫橘則光とはうまく噛み合わなかったものの、宮中では、なかなか人気があって、結構いろいろな男性にモテたようです。有名どころでは、藤原斉信、藤原行成という男性の名前が挙げられます。…
先日10月総括の記事で紹介したチャイコフスキー「四季」秋の歌。http://blogs.yahoo.co.jp/no1685j_s_bach/15292566.htmlその演奏をしたピアニストについて問い合わせがありましたので、今回は彼女のブログコンサートを催したいと思います。チャイコフスキー…
ご存知の方もおられると思いますが、清少納言は結婚していました。それでは相手はどういう男性だったかと言うと、当代きっての才女である清少納言相手ですから、さぞかし風流で才気煥発な人かと思いきや、実はそうではありませんでした。夫の名を橘則光とい…
犬や猫というのは、人間にとって長らくペットとして傍にいる動物で、昔から、犬猫のいろいろな物語があります。千年前の、この枕草子においても例外ではありませんで、犬と猫の話は色々な所で出てきます。枕草子で犬と猫の話と言うと、まず真っ先に浮かぶの…
日本三大随筆と言いますと、枕草子、方丈記、徒然草というわけですが、自分はこの中では枕草子を断然贔屓にしています。徒然草はちょっと説教くさい。 方丈記はどうしても虚無感漂い、元気がない。それに比べると、枕草子は屈託のない明るさがあります。そし…
近頃、プロレス人気が復調基調にあるとはいうものの、まだまだその人気は限定されたもののように感じます。長らくプロレスファンをしている自分としても、プロレスファンの裾野を広げるために、こうしてブログで記事を書いたり、会社で声をかけたりしている…
秋も深まってまいりました。秋といえばコスモスの花。「日本人は歳月をどう過ごしているのだろうか。地球と月との距離を研究しているのか、いやそうではない。ビスマルクの政策を研究しているのか、いやそうではない。彼らはただ一茎の草の芽を研究している…
「グラスに入れた花咲くアーモンドの枝」後編です。日本人というのは素直な気性の人々です。アクのある、エグい癖の強い人というのは、そうは見かけません。しかしながら、この日本人の素直で従順な気質が、文芸評論を読むに際して、大きくマイナスになって…
J.S.バッハ カプリッチョ「最愛の兄の旅立ちに」BWV992 の楽譜 久しぶりに行って参りました横浜みなとみらい1ドルオルガンコンサート。http://www.yaf.or.jp/mmh/recommend/2016/04/2016-1.php1ドルで数曲のオルガン曲を聴かせていただけるという画期的試…
「ヴィンセントは何と沢山な事を思索して来たろう、而も何といつも彼自身であったであろう、それが人に解ってさえくれれば、これは本当に非凡な著書となるでしょう。」弟テオが母に宛てた手紙より長らくゴッホの手紙について綴ってまいりましたが、ここにも…
少し前に「ゴッホの手紙」について記事を書きましたが、そこで紹介した手紙は、紙面の都合上、どうしてもゴッホの人生の根幹に関わるものに限定されてしまい、その他の興味深いものが漏れてしまっていました。漏れた手紙の中には、ゴッホの考え方、感じ方に…
アメリカ第16代大頭領 エブラハム・リンカーン 人間というのは、収縮と弛緩を繰り返して生きている生き物です。呼吸において吸うのと吐くのとがあるように、心においても、この二つが相互に織り成さねば、正常に機能しません。現代人、特に生真面目な日本人…
この「或阿呆の一生」は、芥川龍之介の遺作となる作品です。本作品は、芥川の自死の1か月ほど前に、自分の一生を顧みながら書かれたと考えられており、全部で51のストーリーから構成されています。その中に、ゴッホの絵に関して記したものがあり、今回そ…
ゴッホ最後の作品「カラスの群れ飛ぶ麦畑」この作品から感じ取れる尋常ならざる寂寥感と孤独。極めて荒いタッチから醸し出される、ある種の生々しさ。アルルの破綻から1年半がたった或る夏の日、ゴッホは麦畑の中で絵を描いていた最中、自分の胸を銃で撃っ…
アルルに移り、ゴーギャンとの共同生活を始めたゴッホでしたが、その生活は、わずか1か月足らずで挫折しました。個性の強い芸術家同士の共同生活というのは、はじめから無理があったのかもしれません。「二人の議論は恐ろしい電気の様だ。それが終わると、ま…
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ヴィンセントヴァン・ゴッホ自画像ゴッホというと、皆さん、どのようなイメージをお持ちになっているでしょうか。あの絵の具を叩きつけるような独特な画風。一目でゴッホの作品だとわかる 強烈な個性を持った作品の数々。そして、その強烈さゆえに自分の耳を…