らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

坂口安吾

「特攻隊に捧ぐ」坂口安吾

戦前、軍国主義一色だった日本は、戦後になって今までの立場を180度転換しました。坂口安吾はこれに批判的で、次のように言います。「敗戦のあげくが、軍の積悪があばかれるのは当然として、戦争にからまる何事をも悪い方へ悪い方へと解釈するのは決して健全…

「桜の森の満開の下」坂口安吾

これは凄い作品です。今まで自分が読んだ作品の中でも、極めて心に残る傑作のひとつといえます。読み終わった後、その幻想的な美の世界に思わずふらふらっ酔ってしまったような気持ちになってしまう、そんな感じです。美をテーマとした芥川龍之介「地獄変」…

「二流の人」坂口安吾

今年の大河ドラマ「軍師官兵衛」の主人公である黒田官兵衛。作家坂口安吾は「二流の人」という小説で、この黒田官兵衛のことを書きました。権謀術数渦巻く戦国時代にあって、巧みな弁舌と軍略で秀吉を支えた冷徹な軍師。信長、秀吉、家康の三英傑に重用され…

「ラムネ氏のこと」坂口安吾

冒頭、筆者とその友人小林秀雄らは、ラムネの話で盛り上がります。ラムネの、あのビー玉の入った瓶はラムネー氏という人物が発明したのだ云々かんぬん。真偽の程は定かではありませんが、ラムネの瓶は、自然に存在するものでない以上、誰かが人為的に発明し…

「太宰治情死考」坂口安吾

(太宰治情死の当時の映画ニュース)http://www.youtube.com/watch?v=mQiKy5OhdSg 明日6月19日は桜桃忌。1948年6月13日、太宰治は愛人といわれる山崎富栄と玉川上水にて入水自殺しました。享年38歳。しかし、遺体が上がったのは6日後の19日で…

「母」坂口安吾

母及びその母性というものは、イメージ的には、常に温かく、柔らかく降りそそいでいるものであり、子どもが、健康だとか病気だとかによって分け隔てのないもの、というよりむしろ病気の時ほど、それは強くなるものというイメージがあります。しかし、この坂…