らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「ゴッホの手紙」後編 小林秀雄

「グラスに入れた花咲くアーモンドの枝」後編です。日本人というのは素直な気性の人々です。アクのある、エグい癖の強い人というのは、そうは見かけません。しかしながら、この日本人の素直で従順な気質が、文芸評論を読むに際して、大きくマイナスになって…

【クラシック音楽】みなとみらいオルガン1ドルコンサート 2

J.S.バッハ カプリッチョ「最愛の兄の旅立ちに」BWV992 の楽譜 久しぶりに行って参りました横浜みなとみらい1ドルオルガンコンサート。http://www.yaf.or.jp/mmh/recommend/2016/04/2016-1.php1ドルで数曲のオルガン曲を聴かせていただけるという画期的試…

「ゴッホの手紙」前編 小林秀雄

「ヴィンセントは何と沢山な事を思索して来たろう、而も何といつも彼自身であったであろう、それが人に解ってさえくれれば、これは本当に非凡な著書となるでしょう。」弟テオが母に宛てた手紙より長らくゴッホの手紙について綴ってまいりましたが、ここにも…

「ゴッホの手紙」番外編 ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ

少し前に「ゴッホの手紙」について記事を書きましたが、そこで紹介した手紙は、紙面の都合上、どうしてもゴッホの人生の根幹に関わるものに限定されてしまい、その他の興味深いものが漏れてしまっていました。漏れた手紙の中には、ゴッホの考え方、感じ方に…

【映画】リンカーンvsゾンビ

アメリカ第16代大頭領 エブラハム・リンカーン 人間というのは、収縮と弛緩を繰り返して生きている生き物です。呼吸において吸うのと吐くのとがあるように、心においても、この二つが相互に織り成さねば、正常に機能しません。現代人、特に生真面目な日本人…

「或阿呆の一生」芥川龍之介

この「或阿呆の一生」は、芥川龍之介の遺作となる作品です。本作品は、芥川の自死の1か月ほど前に、自分の一生を顧みながら書かれたと考えられており、全部で51のストーリーから構成されています。その中に、ゴッホの絵に関して記したものがあり、今回そ…

「ゴッホの手紙」4 ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ

ゴッホ最後の作品「カラスの群れ飛ぶ麦畑」この作品から感じ取れる尋常ならざる寂寥感と孤独。極めて荒いタッチから醸し出される、ある種の生々しさ。アルルの破綻から1年半がたった或る夏の日、ゴッホは麦畑の中で絵を描いていた最中、自分の胸を銃で撃っ…

「ゴッホの手紙」3 ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ

アルルに移り、ゴーギャンとの共同生活を始めたゴッホでしたが、その生活は、わずか1か月足らずで挫折しました。個性の強い芸術家同士の共同生活というのは、はじめから無理があったのかもしれません。「二人の議論は恐ろしい電気の様だ。それが終わると、ま…

「ゴッホの手紙」2 ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ

http://imgc.allpostersimages.com/images/P-473-488-90/21/2130/LGLED00Z/posters/%e3%83%b4%e3%82%a3%e3%83%b3%e3%82%bb%e3%83%b3%e3%83%88-%e3%83%b4%e3%82%a1%e3%83%b3%e3%83%bb%e3%82%b4%e3%83%83%e3%83%9b-the-red-vineyard-at-arles-c-1888.jpg 「赤…

「ゴッホの手紙」1 ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ

ヴィンセントヴァン・ゴッホ自画像ゴッホというと、皆さん、どのようなイメージをお持ちになっているでしょうか。あの絵の具を叩きつけるような独特な画風。一目でゴッホの作品だとわかる 強烈な個性を持った作品の数々。そして、その強烈さゆえに自分の耳を…

【9月総括】

10月もなぜ続けないクールビズもぞ暑さ寒さも彼岸までという言葉がありますが、ちょうどお彼岸の頃、首都圏でも20℃そこそこの気温となり、夏も終わったかと感じたのですが、 ここ数日、首都圏も、熱中症になるような暑さがにわかに盛り返し、夜もクーラ…