【クラシック音楽】みなとみらいオルガン1ドルコンサート 2
J.S.バッハ
カプリッチョ「最愛の兄の旅立ちに」BWV992 の楽譜
久しぶりに行って参りました横浜みなとみらい1ドルオルガンコンサート。
http://www.yaf.or.jp/mmh/recommend/2016/04/2016-1.php
1ドルで数曲のオルガン曲を聴かせていただけるという画期的試みで、
定期的に行われているものなのですが、
年末から夏頃までずっと忙しく、ほぼ1年ぶりに聴きに行くことができました。
(前回の記事)http://blogs.yahoo.co.jp/no1685j_s_bach/14511836.html
今回のオルガニストはスロバキアのモニカ・メルツォーヴァさん。
J.S.バッハ
協奏曲 ニ長調 BWV972
この曲はヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲を編曲したものです。
バッハというのは創作意欲旺盛な人でして、
イギリスやフランス、イタリアの作曲家の作品を熱心に編曲しております。
自分はヴィヴァルディが大好きで、
その開放的な快活さが非常に気に入っているのですが、
それにバッハが1枚加わると、非常に滋味深い音楽に変化するのです。
上手い例えではないかもしれませんが、
フレッシュな野菜が、気の利いたダシできゅっと締まった浅漬けに変化するといいますか(^_^;)
とにもかくにも、ぜひ聴き比べていただければと思います。
バッハは今では作曲家として有名ですが、
当時はオルガンの名手として名を知られていました。
それだけにオルガンの限界領域を知り尽くしている、
オルガンの可能性を最大限に発揮させた魅力的な曲といえます。
ヴィヴァルディ原曲
https://youtu.be/mTyKqbVLMrE
バッハ編曲
https://youtu.be/0HcEJN-RTOU
J.S.バッハ
カプリッチョ 変ロ長調「最愛の兄の旅立ちに」BWV992
前に、ゴッホと弟ティオの兄弟愛の話をしました。
実はバッハにも、とても慕っている兄がいました。
その兄が異国に旅立った時にバッハが兄に対して作曲した曲が残っています。
もともとチェンバロの曲で、チェンバロのとポツリポツリと独白するような音色もいいのですが、
オルガンバージョンもなかなかのものです。
オルガンの音は多彩であるため、6つで構成されている曲を様々な音色で弾き分け、
場面場面、起伏豊かなドラマティックな感じになっています。
残念ながらオルガンバージョンの音源はありませんでしたので、
チェンバロ版とピアノ版の演奏を。
ピアノの音色はしっとりしていて、
これはこれでまた、曲の違った魅力を引き出しているように思います。
チェンバロ版
https://youtu.be/slgbbU6wwy8
ピアノ版
https://youtu.be/hn9LnWClK_4
日本の歌による即興
もみじ
https://youtu.be/DYjUoah6IJ8
日本の秋の曲と言うと、小さい秋見つけたもそうですが、
ちょっと裏寂しい感じの曲想になるものが多いような気がします。
その曲想に、オルガンの音色が重なるとどうなるか。
たちどころに、非常に賑やかな雰囲気に一変し、
秋の裏寂しさはどこで吹き飛んでしまいます(^_^;)
西洋の人々がイメージする秋というのは、
しっとりと枯れゆく、うら寂しさというよりも、
実りの収穫の季節ということなのかもしれません。
L.ヴィエルヌ
ウェストミンスターの鐘(幻想的小品集より)
L.ヴィエルヌのウエストミンスターの鐘と言っても、
ピンとくる方はほとんどいないのではないかと思います。
しかし、実は、この曲、
日本人がほぼ全員知っていると言ってもおかしくない曲なのです。
何はともあれ、まずは聴いていただけますでしょうか。
https://youtu.be/GpUebRPQyfU
おわかりになりましたでしょうか(^_^;)
わからない方は、こちらのメロディをお聴きください。
https://youtu.be/a2lw4sEIx-w
そう、学校のチャイムのキーンコーンカーンコーンというメロディーは、
このウエストミンスターの鐘という曲の旋律だったのです(@_@;)
そろそろコンサートも終わって晩御飯の事を考えながら聴いていた自分の耳に、
ふと入ってきた授業の始まりのチャイムのメロディ(^_^;)
日本人的には、「ウエストミンスターの鐘」というよりも、
「学校のチャイムのオルガン曲」 と題するにふさわしいかもしれませんね。