らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

【詩】「命燃えて」 佐伯為雄

蝉しぐれ次第に遠くなりにけりもぞ夏が終わってしまう前に、やはり8月は、先の戦争の記事を一つは書いておかねばならないと思い、記します。「命燃えて」 佐伯為雄燃ゆる火を抱きこのやきつく身体もて 日々 夜々 さまよふこの魂を燃やせこのからだをぶっつ…

【ミュージカル】劇団四季 ノートルダムの鐘

今回の「ノートルダムの鐘」は非常に素晴らしかったです。一言で言いますと、賑やかで楽しいミュージカルでした。しかし、単に賑やかで楽しいだけでは、2時間30分の上演時間は間延びして、見るのに飽きてしまいます。前回数年前に観覧したキャッツがまさに…

「ノートルダム・ド・パリ」プロローグ ユゴー

レ・ミゼラブルの作者ヴィクトル・ユゴーの歴史的大作。全編1000ページにわたる、パリのノートルダム寺院を舞台とした、様々な人間の喜悲劇を繰り広げたものですが、外国の長編ものが苦手な自分が、なぜこの作品に挑んだのか。実は、現在横浜で公演され…

【万葉集2018】2 雨雲をほろに踏みあだし

雨雲を ほろに踏みあだし鳴る神も 今日にまさりて恐けめやも県犬養三千代天の雲をばらばらに踏み蹴散らして鳴る雷神でも(帝に初めてお会いした)今日以上に恐れ多いことがありましょうか夏の終わりになって、暑さが地上に溜まってくると、夕立が降ることが…

【閑話休題】行方不明の2歳児発見される

最近、山口県で行方不明だった2歳の男の子が発見されたとのニュースがあり、そのニュースを見た人たちは、ほっと胸をなでおろしたことと思います。https://www.nikkei.com/article/DGXMZO34165580V10C18A8000000/https://mainichi.jp/articles/20180815/k00…

【万葉集2018】1 彦星と織女と

彦星と織女(たなばたつめ)と今夜(こよひ)逢はむ天(あま)の川門(かはと)に波立つなゆめ詠み人知らず彦星と織姫とが今夜逢おうとしている天の川の渡し場に波よ、立たないでくれ、決して今の季節は旧暦の七夕の時分にあたります。七夕とは、もともと中…

【猫】七夕

旧暦で言うとちょうど8月の今時分が七夕にあたるそうです。新暦ですと梅雨の最中であることも多く、織姫と彦星の出逢う確率も少なくなってしまいますが、旧暦ですと、夏の真っ盛りで、晴れることも多く、かなりの確率で、二人は出逢いを果たすことができる…

【自作】「夏の夜の音」

時は平成三十年八月夜。窓を閉め切ると外の世界の音はほとんど聞こえない。しかし、しばらくすると、かすかにポンポンと花火の上がる音がする。どこで花火を上げているのだろうと窓を開けると、途端にむわっと蒸した空気が室内に流れ込んでくる。辺りを見渡…

「夏の夜の音」正岡子規

正岡子規は三十歳になる直前、結核菌が脊椎を冒す脊椎カリエスと診断され、以後床に伏す事が多くなり、やがて臀部や背中に穴が開き、膿が流れ出るようになり、数年後の明治32年夏頃には、ほぼ寝返りも打てない寝たきりの状態になりました。しかし、そのよ…

【閑話休題】人生最初の記憶

https://www.youtube.com/watch?v=j-sPWIryfOoこの夏、「未来のミライ」という細田監督作品の映画が公開され、話題になっています。 そのストーリーは4歳の男の子の前に、未来から中学生になった妹がやってきて、幼い4歳の兄と出会い、時を巡る不思議な体…