らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

森鴎外

「安井夫人」森鴎外

森鴎外第2弾は「安井夫人」。主題は「女の一生」さらに広く「人間の一生」というところでしょうか。安井夫人とは江戸末期の大儒学者安井息軒の妻お佐代のことである。仲平(息軒の本名)は黙々と学問に励み、誰もが将来は偉くなるだろうと噂するも、幼い頃…

「高瀬舟」森鴎外

江戸時代、京都奉行所にて遠島を申し渡された罪人は、京都を流れる高瀬川を舟に乗って大坂に護送されていた。その護送の舟、高瀬舟で今回護送される弟殺しの喜助は、いつもの罪人とは様子が全く異なり、顔は終始晴れやかで目に輝きすらある。それを不思議に…

プロローグ 森鴎外

JR三鷹駅からほど近い禅林寺に太宰治の墓がある。彼の命日の桜桃忌のみならず彼の墓には絶えず花が手向けられており賑やかである。しかしその向かいにある森鴎外の墓はひっそりとしたもので墓が花に彩られているところもあまり見たことがない。どうみても…

「夏目漱石論」森鴎外

森鴎外というと夏目漱石と並び日本の小説家の代表として必ず挙げられる存在ですが今ひとつなぜか縁遠い地味な印象があります。 かく言う自分も避けてきたわけではないのですが学生時代じっくりと読んだ記憶があまりありません。 三鷹の禅林寺には太宰治の向…