らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

【けっさんさん11月課題分】「寒戻りの梅」前編

僕と彼女は高校三年の時、同じクラスになり知り合った。四月の新学期当初、出席番号順に席が並んでおり、ちょうど同じような名前順だった二人は隣同士の席になった。彼女はショートカットにちょっと癖っ毛で、つぶらな目をした細面の愛らしい子だった。天真…

【字余りのうた】39 秋の茜空

秋深し色づく山の鮮やかに紅(くれない)染まるもみじ葉や黄金(こがね)に色づく銀杏(いちょう)葉は茜の空にさらに映え惹かれて集(つど)う鳥たちの楽しきさえずり心地よくこの穏やかなる秋空がとこしえならんと祈りたりブログの知り合いで短歌をたしな…

【閑話休題】銀座ラビリンス(迷宮)

昨日は東京八重洲に書類等を少々大量に納品する仕事があり、車で横浜から運転して行きました。ちょっと大きめのワゴン車だったのですが、実は自分、車の運転がそれほど得意ではないのです(^_^;)特に夜の運転はです。予定では昼前に出て、明るいうちに帰って…

【万葉集2011】25 秋萩の 散り行く見れば

今回最も感じ入った歌は秋萩の散り行く見ればおほほしみつま恋すらしさ雄鹿鳴くも詠み人知らず秋萩の散り行くのを見ると心晴れず妻が恋しくなるらしい雄鹿が鳴いているよ 皆さんは鹿の鳴き声を聞いたことがあるでしょうか。「ビー」というような鳴き声なんで…

「野菊の墓」考 伊藤左千夫

以前大学生のブログ友達と話をしていましたら、どうも昔の小説は古い感じがして読みづらい。だからどうしても敬遠してしまう。というようなことを言っていたことがありました。確かに明治大正あたりの作品ですと、すでに百年経過していますから、ものによっ…

「野菊の墓」伊藤左千夫

「野菊の墓」は15歳の少年政夫と2歳年上の従姉民子との淡く切ない恋を描いた作品です。子供の頃読んで、ぼやっと覚えていた程度だったのですが、ブログ友達の方が記事に可憐な野菊の画像を掲載してくれたことに触発され(^^)今回読み直してみました。政夫…

【万葉集2011】24 物皆は新しき良し

今回最も感じ入った歌は物皆は新しき良しただしくも人は古(ふ)りにし宜(よろ)しかるべし詠み人知らず物はみんな新しいのがよいただし人間だけは古くなった方がよろしいようだ金曜日の夜、会社を定年退職された方の送別会が行われました。自分も大変お世…

【字余りのうた】38 桃椿

「嵐の中咲きみだれる椿の花を見て詠む」桃椿花の底まで濡れにけり今日の横浜は朝から台風と見まがうような大風と大雨の一日でした。こんな日は家に居たかったのですが、どうしても済ませなくてはいけない用事がありまして、1時間ほど外出しました。傘をし…

「牛人」中島敦

この物語は「春秋左伝」という二千数百年前に中国で書かれた書物を題材にしたものです。原典では、魯の国の大夫(貴族)叔孫豹(しゅくそんひょう)の執事の豎牛(じゅぎゅう)がその信頼をいいことに、主人を欺き後継ぎの息子を殺させ、最後は主人自身を餓死…

【字余りのうた】37 青き宙

夜明けの空を眺めうみさんの「みまもり」と相和して詠む明けの空瞬く星は消えゆけどわれ青き宙(そら)に包まれるを知るなぜか今年の秋は首都圏でも星がよく見えます。今まではオリオン座くらいだったんですが、他の星々もちらほらと。しかし賑やかな星空も…

「東西ほくろ考」堀口九萬一

この作品は「ほくろ」に対する東西の美的感覚の違いについて述べたエッセイです。ただしその美的感覚は戦前に関するものであることに要注意です。それによると、従来日本では女の顔のほくろは美貌の瑕疵(きず)とされ、西洋では美貌を増すものとして尊重さ…

【閑話休題】一難去ってまた…2

先日、あんパンにかぶりついて差し歯取れてしまった話をしました。いわゆる犬歯の部分の差し歯が10月22日土曜に取れてしまったのですが、歯医者の予約がいっぱいで予約が取れたのがあくる週の金曜夜。「歯抜けもセクシー」なんていつまでも言っていられ…

【万葉集2011】23 蓮葉は かくこそあるもの

今回最も感じ入った歌は蓮葉(はすらば)はかくこそあるもの意吉麻呂(おきまろ)が家なるものは芋(うも)の葉にあらし長意吉麻呂(ながのおきまろ)蓮の葉とはこんなに立派なものであるのかそうすると私の家に生えているのは芋の葉らしいね前回は正岡子規…

「夢十夜」第十一夜 もたんもぞ編

第十一夜中学生の時こんな夢を見た。僕は疲れきって夢の中で机にうつ伏して寝てしまっていた。すると隣で人の気配がする。うつ伏したままの状態で、うっすらと目だけ開けると、机が両並びになっていて、隣で自分よりちょっとお姉さんの感じの女の子が一生懸…

「夢十夜」第十夜 夏目漱石

ラストの第十夜はストーリーがやや支離滅裂なところがありますが、漱石ってこんな夢を見るんだという物珍しさとストーリーがコミカルな事から結構気に入っています。この夢の主人公は漱石ではなく、町内一の好男子で、善良な正直者の庄太郎という男です。漱…

「夢十夜」第七夜 夏目漱石

第七夜漱石は大きな客船に乗って、あてどなく来る日も来る日も大海を航海しています。漱石自身、この船がどこに向かっているか知りませんし、船員に聞いても納得いく答えは返ってきません。自分がこれからどこへ行くのか、心細さと不安感を抱いたまま船は進…

「夢十夜」第三夜 夏目漱石

第三夜はなかなか恐ろしいホラーの夢です。小泉八雲、泉鏡花ばりの怪談ものになっています。余談ですが、夏目漱石は小泉八雲の後任として、東京大学で教鞭をとりましたが、学生の間で前任の小泉八雲の人気は高く、生真面目な授業だった漱石はかなり割を食っ…

【字余りのうた】36 雨音

日曜の雨音(あまおと)聴きつ夕寝かなもぞ昨日日曜は午前中いろいろ活動していたのですが、午後はまったりモードで、午後4時ぐらいからうとうとしてしまって、2時間ほど夕寝してしまいました。夕方薄暗い時分に、蒲団にくるまってうとうとするって気持ち…

「夢十夜」第一夜 夏目漱石

昨日ブログ友達の記事で自分の夢を綴った、とても面白いものを読みました。それに触発されて、青空文庫所蔵の作家の中にも、自らの夢について著作しているものはないかと考えてみたら、思い当たったのが夏目漱石「夢十夜」。夏目漱石が自ら見たという夢を題…

【万葉集2011】22 月待ちて家には行かむ

今回最も感じ入った歌は月待ちて家には行かむ我が刺せるあから橘(たちばな)影に見えつつ粟田女王月の出るのを待って家へ帰ろう私の髪にさしている真っ赤に色づいた橘の実を月の光に照らしながらねこの短歌を読んで思ったことは、この人は、なんて優美で心…

「燃ゆる頬」堀辰雄

堀辰雄というと「風立ちぬ」など、どことなく淡く儚いパステルカラーのような純愛を描いた作家というイメージがあります。しかしこの物語はちょっと異色な作品です。パッと読むと、今風の言葉でいうとボーイズラブ風とでもいいましょうか。物語は主人公の私…

【旅】プロローグ

「旅」の書庫を作ってずっと放置しているので(^_^;)、そろそろ記事を書かねばと思い、今回プロローグを書きました。自分は旅が大好きで、以前は出張やら自前やらでちょこまかちょこまか、いろいろな所に出かけていました。国内がメインで、日本にある都道府…

【字余りのうた】35 頬杖(ほおづえ)

先月は風邪が長引いたり、パスワードを忘れてブログに入れなくなったり、差し歯が取れてしまったり、一難去ってまた一難という感じでした。が、先週最後の一難?が待っておりました。上司に呼び出されて、いや~な予感がしたのですが、なんでも新規プロジェ…