らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

ま行の作家

【美術】高畑勲展5 赤毛のアン

孤児だったアンは、母をたずねて三千里のマルコの愛しいお母さんのような存在はいませんでした。 しかしながら、グリーンゲイブルズに来て、マルコとお母さんの関係にも劣らない、 いつまでも一緒にいたいと思う人達と出会うことになります。 どうしてアンは…

「諸葛孔明対卑弥呼」町井登志夫

お正月、ランスを抱っこして、少林寺三節棍や高速餅つきの映像を見ながら読んでいた作品です。(餅つき)https://www.youtube.com/watch?v=zjB4PPgBtSo&feature=youtu.be中国三国志の時代、赤壁の戦いで諸葛孔明の摩訶不思議な奇略に破れた魏の曹操は、劣勢…

「夏の夜の音」正岡子規

正岡子規は三十歳になる直前、結核菌が脊椎を冒す脊椎カリエスと診断され、以後床に伏す事が多くなり、やがて臀部や背中に穴が開き、膿が流れ出るようになり、数年後の明治32年夏頃には、ほぼ寝返りも打てない寝たきりの状態になりました。しかし、そのよ…

「ぼくが君の思い出になってあげよう」森田童子 創作秘話

「ぼくが君の思い出になってあげよう」君はいつか ぼくから離れてひとりで 大人になってゆくのさほんの少し 淋しくても 君は 都会の中で ひとりで やってゆけるさ君が忘れた 砂ぼこりの風が吹く この街に ぼくはいる淋しかったら いつでも 帰っておいで ぼく…

「ぼくが君の思い出になってあげよう」森田童子

今年は世の中で活躍した方々が大勢亡くなる年だなと感じます。星野仙一さん、朝丘雪路さん、高畑勲さん、西城秀樹さん、最近では桂歌丸師匠、加藤剛さん 。加藤剛さんはドラマ「関ヶ原」の記事を書いたばかりだったので、お亡くなりになったニュースは、ちょ…

「猫のうた」室生犀星 動物詩集より

猫は時計のかはりになりますか。それだのにどこの家にも猫がゐてぶらぶらあしをよごしてあそんでゐる。猫の性質は人間の性質をみることがうまくてやさしい人についてまはる、きびしい人にはつかない、いつもねむつてゐながらはんぶん眼をひらいて人を見てゐ…

「十二支考 猴に関する伝説」南方熊楠

今年の干支は申(さる)ということですが、 果たして自分は猿についてどれだけの事を知っているのでしょうか。実は猿について様々な事項を書き込んだ作品があります。「十二支考 猴(さる)に関する伝説」作者の名は、南方熊楠。南方熊楠(みなかたくまぐす)(1…

「恋」正岡子規

少し前の記事で、自分は、恋というものは、人にとてつもないエネルギーを与えてくれるものだというようなことを申し上げました。しかしながら、恋の、その一途な思いのエネルギーの大なるゆえに、場合によっては周りにとんでもない事を引き起こしてしまう場…

「高杉晋作の上海レポート」宮永孝

大河ドラマ「花燃ゆ」第20話で、高杉晋作の上海行きの事をほんの少しやっていましたが、その内容を補足する意味で、こちらの本を読みました。題名からしますと、あたかも高杉晋作が藩に詳細な上海レポートを提出し、それを現代語訳した本に思われるかもし…

「きりん」まどみちお

きりんきりんだれがつけたの?すずがなるようなほしがふるような日曜の朝があけたような名まえをふるさとの草原をかけたとき一気に100キロかけたとき一ぞくみんなでかけたときくびのたてがみが鳴ったの?もえる風になりひびいたの?きりんきりんきりりり…

「男のコロシ方」南美希子

先日、バレンタインデーの日の記事で、南美希子さんの恋愛術の究極のテクニック「ワルツの法則」のお話しをしましたが、 ある方から「男のコロシ方」の本の内容についても書いてください。というコメントをいただきまして、今回その記事を掲載しました。コ…

コラム「恋愛計算式「ワタシ+」」南美希子

今日はバレンタインデーですね。いつも艶っぽさに欠ける当ブログですが、今回は少しその系統の本の紹介でも。年末、原始猿人のテレビやら、鮫が竜巻に乗って人に襲いかかる映画やら、リラックスモード全開の生活を送っておりましたが、実を言いますと、それ…

短歌1 正岡子規

http://www.nationalgeographic.co.jp/common/i.php?file=/photography/photo-of-the-day/images/starry-sky-washington.jpg&width=484 真砂(まさご)なす数なき星の其中(そのなか)に吾に向ひて光る星あり正岡子規砂粒を散らしたような大宇宙の無数の星…

「赤毛のアン」L・M・モンゴメリ

ちょっとした手違いから、グリーンゲーブルズ(緑の切妻屋根の家)の年老いた兄妹に引き取られた赤毛で痩せぽっちの孤児(みなしご)だったアン。初めは困惑していた二人も、明るいアンを愛するようになり、アンは夢のような美しく移り変わる自然の中で、少…

「人生論ノート 死について」三木清

久しぶりに読書の記事です。三木清「人生論ノート」というと、小林秀雄などの作品と並んで、高校時代に必ず読めといわれたものです。しかし当時は難しくて、何を言いたいのか全くわかりませんでした。そして、あれから長い年月が経ち、社会経験もそれなりに…

「字余りの和歌俳句」正岡子規

「短歌三十一文字と定まりたるを三十二文字乃至三十六文字となし俳諧十七字と定まりたるを十八字乃至二十二三字にも作る事あり。これを字餘りと云ふ。」 で始まる、この正岡子規の文章。短歌及び俳句はそれぞれ五七五七七、五七五の定型詩として、自分は学…

「春雨」宮城道雄

宮城道雄といいますと、おそらくほとんどの方がご存じの、高名な盲目の作曲家・箏曲家であると思います。若い方で、その名がピンと来なくとも、新春に、その代表曲である「春の海」を、耳にされたことがあるのではないでしょうか。http://www.youtube.com/w…

「地球儀」牧野信一

先日実施された今年のセンター試験の、小説の問題文になった作品を読んでみました。ちなみに昨年の記事はこちら。作品は井伏鱒二「たま虫を見る」でした。 http://blogs.yahoo.co.jp/no1685j_s_bach/8115082.html今回の作品は、青空文庫収録のもので、昨年…

「病牀六尺」正岡子規

実は、本日9月19日は「糸瓜忌」といいまして、正岡子規の命日にあたります。なぜ糸瓜(へちま)かと申しますと、子規辞世の句である 糸瓜咲て痰のつまりし仏かな 痰一斗糸瓜の水も間にあはずをとゝひのへちまの水も取らざりきなどから取られていることに…

「自由と恐怖」不道徳教育講座より 三島由紀夫

三島由紀夫は蟹が怖いらしいです。文章中、わざわざ「カニ」と書いているのは、「蟹」と書くと蟹の形を思い出して、いてもたってもいられなくなるからだそうです。少しだけですが、その気持ちわかります。蟹って、ちょっと形がエイリアンぽいですものね。同…

「不道徳教育講座」三島由紀夫

人間社会の普遍的価値とされるものに、真善美の3つがあるといわれています。自分は今まで生きてきて、真と善には、ぼやっとではありますが、それなりにイメージが湧いて話をすることもできます。しかしながら、美というものには少々疎いところがあるんです…

「蕎麦の味と食い方問題」村井正善

これは蕎麦の食べ方指南にとどまらず、「蕎麦道」と呼んでもよいくらいの蕎麦に対するこだわりを記した文章です。さて皆さんは、うどん、蕎麦、ラーメンのうちどれが一番好きですか。自分は蕎麦も好きですが、如何せん一人前の量が少ないので、ラーメンに走…

「ベースボール」正岡子規

この作品は野球を世に知らしめるための啓蒙書というところです。正岡子規が野球をしていたってご存知でしたか。ユニフォームを着た写真も残っており結構似合っています。明治20年代でしょうからプロ野球が発足するまでまだ50年くらい前の話ですね。子規…

「万葉集を読む」正岡子規

子規は専ら万葉集を愛読研究し古今和歌集以降を重要視するに当時の傾向に批判的であったという。ここでは万葉集の中から何首か抽出して解説を加え歌を詠むときの心得を説いている。明治期というのは開国以来の西洋化ブームで短歌俳句の類は古きものとして打…

「山想う心」松濤明

本日は登山家松濤明さんの「山想う心」。テーマは山に登らない人がよく思う「なぜわざわざ大変な思いをして山に登るか」です。実を言うと自分は高校時代山岳部に所属していました。名古屋の高校でしたから三重県の鈴鹿山脈やら北アルプスやらいくつか登りま…