らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

2017-01-01から1年間の記事一覧

【5月総括】

今日は新宿の或るビルに出向いて休日出勤でした。こちら、そのビルの吹き抜け内にある大時計なんですが、ちょうどこの大時計の真下にしか待ち合いのベンチがないんです。ベンチから見上げた時計の風景はこんな感じです。この大時計、常に、ガコガコ大きな音…

「杜子春伝」続玄怪録より 李復言

前回、芥川龍之介「杜子春」の記事を書きましたが、この芥川の作品には、原典となる作品があります。唐の時代の李復言という人が書いた「続玄怪録」という伝奇小説がありまして、その中に、杜子春伝という一編があるのです。李復言「続玄怪録」 杜子春伝 htt…

「杜子春」芥川龍之介

芥川龍之介の代表作は?と問われれば、この「杜子春」を挙げる方もいるでしょう。それほど、そのストーリーを知らない人がいないくらい広く知られた作品といえます。しかし、この作品のテーマは?と問われると、様々な捉え方があるようです。両親の財産を放…

【猫】打倒!オマールくん

この間の朝、電車の中でYahoo!ニュースを見ていたら、こんな記事が目に入りました。「世界最長? 猫のオマール 、ネットで有名に」https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170522-39996582-bbc-int まず、思ったのが、オマールくん、ランスと柄同じじゃん(@_@…

「ヴェロニカ」遠藤周作 教科書名短篇より

この物語に登場するルオーの「ヴェロニカ」。ある画廊で、赤いベレー帽をかぶった女性が、ずっと熱心に取りつかれたように見つめていた絵画。茨の冠をかぶせられ、苦痛と苦しみに耐えるキリストが、何かを訴えるような眼差しで、こちらを見つめているこの作…

「無名の人」司馬遼太郎 教科書名短篇より

今回は司馬遼太郎の作品。といっても、これは中学の教科書のために書き下ろされたものだそうです。司馬遼太郎といいますと、やはり数多の歴史小説ですが、その執筆のための調べものをしていると、主役でなく脇役のような人、脇役ですらなく、いわゆる通行人…

【閑話休題】相撲≒腕相撲?

今、大相撲夏場所が開催されている最中ですが、実はこの自分、相撲についてはちょっとうるさいんです。自分は子供時代、名古屋で生まれ育ちましたが、通っていた保育園はお寺で、大相撲名古屋場所で相撲部屋が宿泊する大きな寺でした。その部屋は横綱や大関…

「春の朝」金子みすゞ

春の朝すずめがなくな、いいひよりだな、うっとり、うっとりねむいな。上のまぶたはあこうか、下のまぶたはまァだよ、うっとり、うっとりねむいな。春眠暁を覚えずと昔の中国の詩人は詩に詠みましたが、金子みすゞのこの作品は、それを優しく柔らかく描いた…

【映画】蛾人間モスマン

ゴールデンウィークの休日、しかし、風邪気味で家にいるしかないような日。そんな時に見てしまうのが、こんな映画。「蛾人間モスマン」http://movie-tsutaya.tsite.jp/netdvd/dvd/goodsDetail.do?titleID=1620787505 アメリカ人は、ゾンビ、サメ、ワニ、いろ…

【猫】ランスのしっぽ

ゴールデンウィーク、皆さん、いかがお過ごしだったでしょうか。自分は、3日と6日は休みだったのですが、ちょっと喉風邪をひいてしまい、毎年楽しみにしているクラシックの音楽祭、どうしようか迷ったのですが、コンサート中に咳き込んでしまうのも、他のお…

【閑話休題】この人物のあだ名

来年は明治維新150周年にあたるということですから、実は幕末維新の記事などもいくつか書いてみようと思っています。さて、そこで、みなさんに質問です。この画像の人物にあだ名をつけるとしたら、 どんなあだ名をつけますか。日本史に詳しい方はご存知かも…

【4月総括】

4月も終わりましたね。季節は新緑の5月へと入りました。4月の日本の風景といえば、やはりなんといっても、桜でしょう。最近、仕事で、東京の近郊に出向くことが多いのですが、そこで美しい桜の風景をいくつも目にしました。なにやら外国のガイドブックに…

【猫】ランス三態

今回は、自分がランスを飼ってみて、初めて気づいたことや、猫にこんな生態があるんだと、びっくりしたことなどを、徒然に書いてみようと思います。猫は夢を見る 猫というのはよく寝る動物です。1日の大半は寝ているといってもよいのではないでしょうか。ラ…

【字余りの歌】68 忘春

桜の花 盛りの頃そして今花散るも若き青葉の息吹出(い)で命継ぐなり初夏の爽風(さやかぜ)桜は花ももちろん素敵ですが、花の散った後に、生命力豊かに生い繁ってくる桜の若葉もとても美しいものです。若々しいエネルギーといいますか、力といいますか、青…

【猫】モハメド・アリに見えていたもの

アントニオ猪木対モハメド・アリ異種格闘技の試合の時、アリには、猪木はこんな感じに見えていたに違いない。朝4時半の格闘(笑)おまけ決まったー!!腕ひしぎ逆十字!!アントニオ猪木モハメド・アリ戦https://www.youtube.com/watch?v=ZgizgIScJIk

「鼓くらべ」山本周五郎 教科書名短篇より

山本周五郎肖像お留伊は町一番の絹問屋の娘で、その鼓の腕前は素晴らしく、正月に金沢城にて前田候の御前で行われる鼓くらべで、一番の賞間違いなしといわれるほどでしたが、勝ち気で負けず嫌いで、その鼓を打っている姿は、美しさというよりは、むしろ凄ま…

【字余りの歌】67 桜

蝶(てふ)舞うとふと頭の上見上げれば桜散るなり春風に乗りもぞ蝶々がひらひら飛んでいるなと思ってふと見上げると、それは春風に舞ってちらちらと地に舞い降りる桜の花びらでした。

「教科書名短篇」シリーズ 中公文庫

教科書名短篇「少年時代」https://honto.jp/netstore/pd-book_27752586.html 3月は「教科書名短篇 少年時代」に掲載されている作品をいくつか読んで参りましたが、いかがだったでしょうか。実は、ずっとこれを読んできたのには理由があります。「教科書名短…

【字余りの歌】66 雨降る春の休日

猫を撫でて 眠り猫を撫でて また眠り猫にエサをやって 眠るその繰り返しの 雨降る春の休日こういうのを、花起こしの雨というのでしょうか。雨の中、桜の花が艶やかに花開いてゆくのを感じました。

【3月総括】

やっと4月になりました。年度末の3月は仕事で非常に追いつめられた日々を送っていました(-_-;)なぜ追いつめられていたかといいますと、年度末、最後のラストスパートの時期に、なんと役職者が重度のインフルエンザで離脱。苫小牧出張の前日も遅くまで休日…

【旅】苫小牧おまけ

とても美味しかったホッキ貝のお寿司。それでは、今回の苫小牧の旅の最後に、ホッキ貝のとんでもないものをお見せしましょう。もう前回の記事で十分見せたような気もしますが(^_^;)それはこちらです。ホッキ貝をモデルにしたゆるキャラずーしーほっきーです…

【旅】ほっき貝資料館

苫小牧の海の駅に併設されていたほっき貝資料館。最初ここに入るつもりはありませんでした。旅勘の鋭い自分は、入場無料とはいうものの、ほっき資料館から垣間見える、得たいの知れない無気味さを感じ取っていたのです(笑)しかし、お昼に、ホッキ貝のお寿…

【旅】久々の北海道!出張だけど

旅好きの自分が、なかなか旅に行くことができずに、悶々としていた今日この頃というか、この数年間。突如舞い降りた出張命令。行き先はなんと久々の北海道!というわけで3月某日羽田空港から旅立ったのでした。あまりにも久々の飛行機で、チケットの買い方も…

【漫画】スポーツ漫画の必殺技を再現する

今回、WBC日本代表、素晴らしい戦いを見せてくれましたね。残念ながら、三度目の優勝は果たせませんでしたが、世界でも指折りの強さと、野球というスポーツの魅力を存分に知らしめてくれた見事な戦いであったと思います。また、サッカー日本代表もUAE に勝利…

【字余りの歌】65 春分の雨

真夜中に猫のウンチを片付けて窓開け聞こゆ雨の足音もぞウチで飼っている猫のランスには不思議なところがありまして、夜、自分が寝ていると、布団の上に乗ってきて、前足で布団をガリガリやって、これからトイレするよと、わざわざ教えに来てくれます(笑)…

「胡桃割り」永井龍男 教科書名短篇より

「教科書名短篇 少年時代」の最後に取り上げる作品は、永井龍男「胡桃割り」。作品を通して読んで思うのは、物語の構成が、実に上手いということ。ある日の午後、神宮に六大学野球を観に行った帰り、私は友人の絵描きの家を訪れます。そこでデザートに出され…

「幼年時代」柏原兵三 教科書名短篇より

物語に出てくるエダムチーズこれは中学の教科書に載っていたのをよく覚えています。なぜ、記憶が鮮明かといえば、物語の中で、父の書斎にあったチーズを、兄弟達がこっそり食べてしまうエピソードがあるのですが、そのチーズが美味しそうで美味しそうで(笑…

【漫画】北斗の拳にみる恋愛で絶対やってはいけないこと

ホワイトデー男子特別企画自分のブログのアクセス解析を見ますと、このブログの閲覧は、40代の男性の方の比率が常に60%を超えています。そこで、当初、この記事は、いつもブログをご覧になってくださる40代男性に対する感謝を込めて、おそらく子供の頃好きだ…

「童謡」吉行淳之介 教科書名短篇より

吉行淳之介肖像実は、自分は5歳の時に急性腎炎を患い、幼稚園を休んで、半年間、自宅で療養していたことがあります。わんぱく盛りの子供にとって、蒲団の中にじっとしていなければならないことは、とてもつらいことで、特に腎炎というのは痛みがない病気な…

「夏の葬列」山川方夫 教科書名短篇より

山川方夫肖像この作品でまず目を惹くのが、その題名の鮮烈さ。「夏の葬列」大人になった主人公は、戦時中に、かつて疎開していた海辺の町を訪れ、そこで小さな葬列を目にします。その瞬間、彼は十数年の歳月が宙に消え、疎開していたその当時にフラッシュバ…