らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

「男のコロシ方」南美希子

 

先日、バレンタインデーの日の記事で、
南美希子さんの恋愛術の究極のテクニック「ワルツの法則」のお話しをしましたが、
 ある方から「男のコロシ方」の本の内容についても書いてください。
というコメントをいただきまして、今回その記事を掲載しました。

コメントをいただいた時、すぐ掲載してもよかったのですが、
連続して掲載しますと、南さんの毒気に当てられるといいますか(笑)、
ホワイトデーの本日あたりがちょうどいいと思い、今日と相成りました。


本のまえがきで、南さんは言います。
ひとつの愛を勝ち取るための、女性にとって理想の形はシンデレラであると。
つまり、いくら好きな相手でも、自分から積極的に、
手の内を全て見せてしまうのではなく、
さりげなくガラスのハイヒールを片方だけ残して、あとは男性につかまえてもらう。

なるほど「女は惚れて結婚するより、惚れられて結婚しろ。」という人もいます、
そうかもしれないと自分も思います。

それでは、シンデレラのガラスの片方のハイヒールのような言葉とは、
具体的にどのようなものなのでしょう。
幾多の語録の中から、いくつか紹介いたします。

なお、この語録のおそろしいところは、全てが南さんのオリジナルで、
しかも、実際に試したことがあるということです。
 


それでは、まず、第1章「告白」編。


「あなたに関しては24時間営業よ」

南さんには申し訳ないですが、これは、かなりダサい(笑)

南さんの語録って、その時々の流行をマメに取り入れているので、
おそらく、コンビニエンスストアの24時間営業とかのはしりの時代だったと思うんですよ。
その頃、24時間という言葉は、時代に新しい風を吹き込むものだったのでしょう。
それをトレンドに敏感な南さんは、いち早く自分の恋愛語録に取り入れた。

しかし、その時代に流行った言葉というのは、確かにその瞬間はとても刺激的ですが、
流行りを過ぎると、急速に新鮮さを失ってしまうものです。

でも、私は24時間営業の女よ。というフレーズで、
男性が、おおっ!と思う時代なんて、本当にあったんでしょうか。



「水着姿には、ちょっとばかり自信があるのよ」

これは。南さん的にはかなり勝負に出た一言だと思います(笑)
さりげなく、ガラスのハイヒールを落としてしまったというよりは、
王子の部屋の前に、自分のいけてる写真や、想いをくどくど綴った日記、
連絡先が記してある手帳をドサッと置いてきたという感じもしますが。



「ひとりでいるのがとても苦手なの」

この言葉には注釈がついていまして、
「演出としては、ほおづえをついて、目を宙に浮かせる感じが望ましい。」

う~ん、昭和の香りがします(^o^;)

しかし、このように、決めゼリフの時の、決めポーズを考えておくのも、
戦隊ものの名乗りと同じく悪いことではないのかもしれません。



それでは、告白編で、相手を振り向かせることに成功させたならば、
次は相手により接近を試みる、第2章「肉迫」編です。


「キスする時って、目はつぶる?」

かなり核心に迫ってきました(笑)

これにも注釈がついていまして、
「どうしてそんなこと聞くの?」と言われたら、
「うん、ただ何となく・・・」「後学のため・・・」とか言ってお茶を濁しておこう。
とのことですが、
なぜか勝負どころで腰が引けたことを言っています。
南さん、そこは躊躇せずに一気にいかないと(笑)



「くやしいけど髪の芯まで惚れてるわ」

これですけどね、骨の髄までっていうのは、わかるんです。
奥の奥までって感じがします。
しかし、髪の芯までっていうのは、どうなんでしょう。
あまり奥までという感じはしません。
髪の毛なんて素人でも簡単に染められますし、
神田川の歌詞が頭に引っ掛かっていて、
南さん、間違えたんでしょうか。

それとも、髪という、女を匂わせる言葉を使うことで、
相手の気を引き、髪を絡まらせるように一気に男を絡めとる作戦なんでしょうか。


 

相手への肉迫に成功したのであれば、いよいよ恋愛も最終章。
確実に意中の彼の心をモノにするとどめの言葉とは。

南さん曰く、題して「強迫」編(笑)


「私を逃したら、あなた、すごく不幸よ」

これ、不幸の手紙じゃないですか(笑)
おそろしいのは、このセリフを実際、南さんが使って、成功しているということです(本人談)
一体どういう経緯で成功に至ったのか。
ちょっとその相手に説教、いや、事情を詳しく聴いてみたいものです。



「愛しい男性(ひと)と満開の桜の下で愛を語り合えるなんて、
一生のうちでほんの数えられるくらいのものよ。
だって二十歳から六十まで恋したとしても、たったの四十回。
ねえ、人生って儚(はかな)いと思わない?
恋せぬまま、桜の季節を迎えるなんて、信じられないくらい愚かなことだわ」

何かドラマの最終回みたいなセリフです。
南さん、あらかじめ、これを暗記していったんでしょうか。
自分がこのセリフを始められたら、一体いつ終わるんだ、
という意味で、なんだかドキドキします。



「この恋に破れたら、私、尼さんになるつもりよ」

これを読んだ時、素直に爆笑しました。

これには補足がありまして、
「何回となくこの台詞を口にしたことある私は、
気がついてみると尼寺ではなくいつも恋人の腕の中にいる。
何とも不埒な話である。」
などと小憎らしいことを言っています。

恐ろしいのは、この手で何度も成功を収めて、男性をゲットしているという事実です。
このコメントで、南さんに生け捕られた男性ってどんな人なんでしょう。
すごく興味があります。



「いいわ、明日からあなたを24金のオリの中で飼ってあげる。」

もうここまでくると、本気なのかギャグなのか、
よくわからないところがあります。
もし本気だとしたら、とてもシラフでいえるセリフではなく、
相当自分のテンションを高めてからでないと言うことは難しいのではないでしょうか。


でも、南さんとデートしたら楽しいでしょうね。
だって、次に何を言い出すんだろうってワクワクするじゃないですか。

要は、南さんの戦法というのは、相手に熱湯と冷水を交互に浴びせかけ、
ぐったり弱りきったところを一気にしとめるという方法ではないかと思うんです(笑)
南さんの御主人を見ますと、おとなしそうな真面目そうな方です。
ですから、相当南さんに脳を揺さぶられて、絡め捕られたのではないかと。



皆さん、以上、南美希子語録参考になるものありましたでしょうか。 
なぜ、自分が、今回、この本を紹介したのか。
南さんを冷やかしたり、馬鹿にしたりという気は少しもありません。 
彼女のいいところは、こんなこと言ったら変な女に思われるんじゃないかしら 、
いうような物怖じがないことです。
自分は彼女のそういう部分を大変評価しています。
人生というのは、引っ込み思案で黙っているより、
ちょっと恥をかくくらいが一番面白いんです。
心からそう思います。