【美術】クリムト展2「女ともだち Ⅰ(姉妹たち)」
「女ともだち Ⅰ(姉妹たち)」
今回のクリムト展の中で最も気に入った作品の一つ。
パッと見ると小洒落た化粧品のポスターみたいな作品。
女性達がつけている化粧や香水の匂いが漂ってくるような、
それはもはや少女ではなく、大人の女性の、
今の感覚でいうとアラフォーぐらいでしょうか、
色気と艶やかさがこの細長い作品に心地よくおさまってます。
ちなみにこの掛け軸のようなサイズは、
日本の浮世絵に影響を受けたものらしいです。
確かに西洋絵画は横長の作品が多いし、
これほど縦に長い作品というのも珍しいような気がしますし、
左下の女性の衣装の市松模様も確かに、
それに後ろからの振り返りという女性の構図も浮世絵によく見られるもの。
しかし、それは浮世絵を真似たというイメージではなく、
インスピレーションを受けながら独自の作品を生み出しているという印象。
しかし、自分は西洋絵画における浮世絵の影響というのは構図だとばかり思っていましたが、
作品の縦長のサイズというのも斬新だったんですね。
ちょっとした新しい発見でした。
こちらはクリムトの属していたウィーン分離派の展覧会のポスター。
非常に印象的で美しく、かつ機能美に溢れ、パッと目に入ってくる、
モダンでハイセンスな作品の数々。
美術作品に劣らぬ存在感を示していました。