【クラシック音楽】師走に聴く音楽
年末の師走真っ只中、やはり忙しい日々が続いています。
仕事が終わって帰ってくるのは夜遅く、
日によっては0時近くになってしまうこともあります。
唯一寝る前の僅かな時間に音楽を聴くのが楽しみなのですが、
やはりこういう時に聴くのは、淀んだ心に溜まった塵を吹き飛ばしてくれるような音楽。
忙しい時って、知らずのうちに心に老廃物が溜まってしまっているんですよね。
それをそのままにしておくと、心の中で固まって取り除くことが困難になり、
慢性的な心身の不調をきたすこともありますから、侮れません(-_-;)
まず、最初は、辻井伸行さんのラフマニノフピアノ協奏曲第2番
https://youtu.be/dGX3temma5Q
自分的に、この演奏は辻井さんのベストだと思います。
彼は静かな緩やかな曲よりも、
音符の多い、こういうバリバリと弾く音楽の方が真価を発揮できるように思います。
しかし、心に溜まった淀んだものを吹き飛ばすには、
バリバリ勢いのある迫力だけではダメです。
祈りというのは、特定の宗教におけるそれではなく、
うまく説明できませんが、もっと根源的な心の底から湧き出る慈しみ、リスペクト。
そのようなものが混ざり合ったもの。というところでしょうか。
辻井さんの演奏にはそれがあります。
何かをしながらのながらでも結構ですので是非聞いて欲しい。
必ず途中でその手を止めて彼の演奏に聴き入る瞬間があるはずです。
次に、ちょっと変わり種なのですが、
ベートーヴェン ピアノソナタ第14番「月光」第3章をエレキギターで弾いた演奏。
https://youtu.be/o6rBK0BqL2w
エレキギターと言うと、とにかくバリバリ 音を出すうるさい楽器というイメージがありますが(^_^;)
このエレキは素晴らしいです。
バリバリ弾くだけではなく、辻井さんの演奏と同じく、
音に慈しみ、リスペクトというようなものを感じます。
ベートーベンが聴いても悪くないと言うのではないでしょうか。
エレキとクラシック音楽って異色の組み合わせに見えますが、
意外と相性がいいんです。
お寿司のアボカド巻きみたいなもんで(笑)
ヴィヴァルディ「四季」夏の演奏も掲げておきます。
クラシック音楽はメロディーも豊かなので、
エレキのギンギンとした音にも巧くブレンドして、独特な味わいを醸し出しています。
オリジナルを聴いた後に、エレキを聴いた方が衝撃度が強いかも。
(オリジナル)https://www.youtube.com/watch?v=nRutKgHHaUA
(エレキ)https://www.youtube.com/watch?v=DIGfO2Dgc9Y
最後に、最近シューマンの「音楽と音楽家」を読んだので、
シューマンの作品を色々聞いていたのですが、
今回紹介するのはこちらのピアノソナタ第2番アルゲリッチ演奏
https://youtu.be/UjlO0ABn3vQ
今回紹介した中では最も祈りが 薄い演奏と言えるでしょう(笑)
しかし、ある意味、全ての対象を捨て去って、楽譜と自分とだけが存在して対峙している。
冒頭、そのバリバリと弾く演奏は、ある種、突き抜けていて魔すら感じさせます。
知らずの間に引きずり込まれる感覚。溢れ出る情熱ときらめきの波動。
全て吹き飛んでしまっています。
まるで嵐が全てを吹き飛ばしてしまったように(^_^;)
音楽は音薬に通ずると言います。
もし聴いてみたら、効き目があったものをぜひ教えてください。