【絵画・美術】フェルメール展 3
フェルメール「赤い帽子の女」
以前には贋作との疑いもあったこの作品。
今はフェルメールの作品ということで落ち着いてるようですが、果たして?
作品の前に立つと、とても小さいんです。A4かB5の用紙ぐらいでしょうか。
他のフェルメール作品の 1/4から1/6ぐらいの大きさに過ぎません。
その小さな枠の中に、確かにフェルメールらしい特徴を捉えています。
瞳の輝きを表す白い点。フェルメールブルーの青い衣をまとい、
顔の造作も、確かにフェルメールっぽい。
しかしながら、背後の壁の背景の描写が、あまりにもアバウトに過ぎます。
拡大すると、更にわかりますが、
くちゃくちゃと書きなぐってようないる感じがします。
それだけに、メインの人物にフォーカスしているともいえますが、
そのアバウトさは、前回の記事で書いた人間の視野の限界とは異なり、
少々違和感を感じます。
どう思う?と、A さんに尋ねると、
「絵が小さすぎて分からない。」と言います。
確かに絵の大きさが小さすぎて、
フェルメール本来の画才を発揮するには窮屈すぎるような気もします。
果たして自分の才を発揮できない絵の大きさを画家が選択するだろうか?
とも思います。
小さすぎる絵の大きさも、贋作を感じさせるひとつの材料だと感じます。
たとえフェルメールの作品だとしても、彼の力を発揮し切れていない、
ちょっと不出来な作品に入るのではないかと、個人的には思います。
今回のメインとも言える「牛乳を注ぐ女」
とても存在感のある作品。
これが噂に聞いていた名画かとちょっと感動しました。
絶妙な構図のバランスと色彩の妙。
フェルメールブルーの前掛けがキラキラしていて、とても美しい。
汚してしまうのが惜しいぐらい(笑)
しかし、横で見ているAさんの反応は、今ひとつ鈍い。
ちょっと、この作品どうなの?と聞くと、一言。
「私、中年の太った女性にあまり興味がないんだと思う。」
あーそうですか(^_^;)
そして今回自分のお気に入りの作品。
フェルメール「手紙を書く女」
ポストカードを買って、早速額の中に入れ、自宅の机の上で微笑んでいます。
フェルメール展の記事も終わりです。
上野の西郷さんの像の辺りもすっかり秋に染まっていました。