らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

【クラシック音楽】ヴィクトロワ「青龍」




ゴールデンウィークに行ったラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2015第1弾です。

この日は、お昼過ぎに国立近代美術館に出向き、安田靫彦展などを見た後、
夕方、国際フォーラムに戻って、

ラ・フォル・ジュルネの音楽祭のクラシックコンサートを聴きました。

今から思うと、なかなか贅沢なゴールデンウィークの1日だったと思います。



ヴィクトロワ「青龍」

ウラル・フィルハーモニー管弦楽団
ドミトリー・リス:指揮



現代の作曲家による管弦楽の曲。
東洋と西洋とでは竜というのは意味合いが異なります。
東洋では神聖なもの、かたや西洋では悪魔の使い。
果たしてこの曲はどちらをイメージしたものなのか。
この作曲家はロシア人の方ですが、青龍というからには東洋の龍を意識したもののはず。

聴いてみますと、現代の作曲家の方が作曲したわりには意外と古典的なメロディ。
神聖なものへの畏怖、悪の化身への畏怖の両方が混ざり合ったような曲想。
割合的にいえば、東洋3西洋7というところでしょうか。

ロシアという国は、タタールのくびきと言われるように、モンゴルの支配を長らく受け、
ロシア人のDNAの中には、モンゴル人のDNAが色濃く刻まれているといわれています。
この「青龍」は東洋と西洋のDNAが入り混じった
ロシア人の心奥にある意識みたいなものを表現しているようにも思いました。



演奏後、ひとりの白人女性が客席から現れ、指揮者と握手をしたのですが、
この時その人が誰なのかわからなかったので、
指揮者の奥さんかな?と勝手に思っていたのですが(^_^;)
実は「青龍」を作曲したヴィクトロワさんその人だったのでした。
1960年生まれということですから、
50代半ばの現役バリバリの作曲家というところでしょうか。

ラ・フォル・ジュルネにはこういうサプライズがあるから面白いんです。
その気があれば、作曲家の方と話をすることさえできる距離の近さ。

ただ、「青龍」がどういう音楽であるか是非聴いていただきたかったのですが、
音源が見当たらなかったのがちょっと残念です。











ウラル・フィルハーモニー管弦楽団の皆さんと指揮者ドミトリー・リス