らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

「サンタクロースはいるんだ」ニューヨーク・サン紙




                                         


サンタクロースは本当にいるんだろうか?
大人になりますと、いわゆる、世間が思い描くようなサンタは実在しないと認識していても、 
もしかしたら、上の画像のようなサンタがいるかもしれないと
あてどなく街を彷徨(さまよ)う人々(おっさん)はたくさんいるものです。


さて、そんな話はさておき、この文章は今から100年以上も前、
8才の女の子がニューヨークのある新聞の投稿欄に送った手紙をもとに、 
それに対する返事を掲載したものです。

子供を、もっと言えば、子供のいたいけな心をほんわりとつつみ込むような
温かな愛情を感じる手紙です。
ただ、子供というのは、意外に現金と言いますか、結構、現実的な生き物ですから、
実際に目に見えなくてもいるんだよ。と説明しても、その時、実際に納得したかどうか。
この言葉は、大人になってから振り返って、
その真意を推し量ることができるようになり、
ある時ハッと気づいて、思わずにっこりするというものかもしれません。 


サン=テグジュペリの「星の王子さま」の中に、

心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。
かんじんなことは、目に見えないんだよ。


という一節がありますが、
形あるものはいかに頑丈であっても、いずれ崩れ去ってゆき、
形のないものは新たな命を常に育み、取り込みながら、
永遠に生き続けていく。
これは歴史の経験則が語っているところです。
サンタクロースという存在も、それぞれの時代時代の人々の思いやり、真心といったものを
育み、そして取り入れながら、
永遠に行き続けてゆくものなのでしょう。

そういう心を無くなってしまった人間というのは、
形あるものしか認識しない存在ですから、
いずれ形あるものと共に滅び去ってゆく運命なのでしょう。





「サンタクロースはいるんだ」ニューヨーク・サン紙