らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

【映画】シャイン その2

 



 
 
昨日、なにげに、ヤフーのトップページを見ていましたら、
GyaO!の映画無料視聴に、
自分の大好きな「シャイン」がリストアップされていましたので、
ぜひ皆さんに見ていただきたく、この記事を書きました。

シャインとはshine 、つまり輝くという意味の題名ですが、
クラシック音楽の、ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番をモチーフに、
或るピアニストの波瀾に満ちた生きざまを描いた作品です。

実は、以前、シャインの記事を書いておりまして、
まず、こちらの記事を読んでいただければと思います。
http://blogs.yahoo.co.jp/no1685j_s_bach/3567266.html

 
自分が、この映画で最も感銘を受けるところは、
やはり、自らの魂に触れたものに、ひたすらに打ち込むことの
素晴らしさ、美しさ、そして強さということ。

また、この映画の、ヘルフゴッド氏と結婚したギリアン夫人は、
もうひとりの主人公だと思っています。
元々、彼女は売れっ子の占星術師で、
裕福な実業家との結婚も決まっていました。
しかし 、ヘルフゴッド氏と出会い、
その純粋かつ繊細な魂に触れ、彼と人生を共にし、
かつて彼が魂を込めて打ち込んだ音楽に、もう一度、二人で挑戦しようと決意します。

傍目から見れば、ヘルフゴッド氏は、
長い間、精神病院に入院しており、いまだ精神薄弱な面も見受けられるような、
財産どころか、満足な健常者とも言い難いような人間です。

今の世の中というのは、なるべくリスクを回避しようとすることに、
心を傾ける時代といえます。
なるべく安全なように、なるべく損をしないように 、
世の中はそのようなハウツーに満ち溢れています。

しかし、ギリアン夫人は、自分の魂に触れるものをもっていたヘルフゴッド氏に、
今までの全てをなげうって、自らの人生を賭けた。
シャイン、すなわち、人生の輝きを手に入れることができるのは、
自らの魂の触れたものにひたむきに打ち込み、
それを信じ、最後までその手を離さなかった者なのです。

安全で、損をしない選択をした人間はせいぜい、無難な人生であり、
シャイン(輝き)は得られない。

この映画は、そういう人生を歩もうとする人に勇気を与えてくれる、
単に、クラシック音楽の演奏がどうのというものではなく、
それを超えた人生のshineを教えてくれる映画なのだと思っています。

なお、このような女性キャラですと、
日本人であれば、思いつめた、一途な、耐えて頑張る妻的な感じになりがちですが、
ギリアン夫人は朗らかで明るく、どこまでも楽天的です。
そういうところは、本当に見習うべき素晴らしいことだと思います。

もし、よろしかったら、この作品、ぜひご覧になってみてください。

劇中のピアノ演奏はすべてヘルフゴッド氏本人によるものです。
 
 
 
 
(スマホでも視聴可)








実物のヘルフゴッド氏とギリアン夫人