らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

【テレビ番組】ドラマ「ずっとあなたが好きだった」

 

1992年夏放映されたドラマ。
題名を見ただけで、ピンときた方もいらっしゃると思います。

そうです。この人のドラマです。



 
冬彦さんですよ、冬彦さん(^_^;)

最初全くノーマークだったのですが、
学校の友達が「変な笑えるおっさんが出てるドラマやっとるから見てみ。」と言われ、
テレビで目撃したのが、この冬彦さんでした。

ドラマのあらすじを簡単に申しますと、
昔の恋人(布施博)と結ばれなかったヒロイン(賀来千香子)が、
ザコン男(佐野史郎)と結婚するも、
夫や姑(野際陽子)の身勝手な振る舞いに耐え切れなくなり、
昔の恋人と結ばれるというものなんですが、
今見ますとマザコンというより変質者に近いような気も(^_^;)

このドラマを見たことのない方に、冬彦さんのマザコン?ぶりを
ちょっとお見せしましょう。
http://www.youtube.com/watch?v=4Ro85TOCV2I
http://www.youtube.com/watch?v=-ax39vV9iAw
http://www.youtube.com/watch?v=P4iEGxsjvJ0
当時を知らない人には信じられないかもしれませんが、
あの時は気持ちワルい、変なのが、ちょっとした流行りだったのです(^_^;)
変なオタクみたいなタレントが、
女子大の文化祭に呼ばれ、
キャアキャア言われ、キモがられていました(^^;)

さて、話戻りますが、
その時は、「見た見た、すごかったな」という
次の日の学校での友達との会話で、
そのドラマの話は終わりだったのですが、
数年後、思わぬところで、それが蘇りました。
 
あれは大学1年の時だったと思います。、
「今度の土曜日、サークルのコンパがあるから、もぞくん、来ない?」
と同じサークルの女の子が誘ってくれたのですが、
その時、自分は
「ごめんごめん、その日は実家からお母さんが来るから行けないんだ。」
と断ると、
女の子はしばらく黙っていたのですが、
ポツリと「もぞくん…ひょっとして冬彦さん?
この前もお母さんが来るからってコンパ来なかった…」
と言うではありませんか(^_^;)
自分はその瞬間、血の気が引いたというか、
地面が二つに割れて果てしなく底まで落ちていったというか(^^;)

自分は木馬にも乗らないし、変な唸り声も出さないし、
どこが冬彦さんなんだ~
と限りなく心の中で抵抗しましたが、
今、ドラマの映像を見返してみると
味噌を変えて、とは言うかもしれない、名古屋人の気質からいって(^_^;)
マズいですよ。マザコンが味噌にこだわるって設定…
脚本家も他の食べ物にすればいいものを…なぜ味噌…

でも、まあそんなことは仕方ないんですが、
下宿に来た母親に、冬彦さんて言われちゃったじゃないかと
半ばなじるような感じでいうと
母は落ち着き払って、
「大丈夫。あんたはマザコンなんかじゃない。
母親想いなだけだよ。
それは私が一番よくわかっとるよ。
その子にもそれを言ってやりな。」

なるほど、そうかそうか
「あのね、僕はマザコンじゃないって、ウチのお母さんが言ってたよ。」
って…そんなマザコンど真ん中みたいなセリフ
女の子に言えるわけないでしょう(笑)

当時、母親は、自分が大学で一人暮らしを始めたばかりで
なにかと不都合だろうということで、
2ケ月に一度くらい下宿に上京していたのですが、
まあそんなことをきっかけに、
そして自分も一人暮らしに慣れてきたこともあり、
下宿に来るのを極力控えるようになっていきました。

まあ、今から思うと、ちょっとかわいそうなんですが、
仕方ないですね。
後日、ニューヨークで母に痛い目に遭ったりもしているので(^_^;)
帳尻はそれなりに合っているのではないかと。

なお、このマザコン冬彦さんのキャラ、
ドラマの設定が、妻が夫を見捨てて元カレのもとに走るというものゆえ
妻を悪役にしないためには、夫に相当落ち度がなければいけないということで、
あのようなキャラになったとか。
あー、あのキモい夫だったら、妻が他の男に走っても仕方がないみたいな(^_^;)

ネットでドラマの感想など見ますと
2人の恋路をひたすら邪魔するマザコン冬彦。
などと書いてあるものもあり、ちょっと笑えます。
そりゃ、妻が、他の男に走ろうとすれば、
邪魔のひとつも普通にしますよ(^_^;)

しかしながら強烈なマザコンのイメージを世の女性達に植えつけ、
「お母さん」という言葉は、
女性の前ではしばらくNGワードだったような…
そんな時代のこんなドラマなのでした。