らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

【閑話休題】「Captain of the Ship」

 
「彼は太宰治なんです。」

大麻で夫が逮捕された時に、妻の志穂美悦子さんが報道陣に述べた言葉。
その夫とはミュージシャンの長渕剛

本当は心が繊細で弱いのに
外に対しては虚勢を張って強がっているとか
いうような意味合いで、その発言をしたのだと思います。

自分的には太宰治とは、ちょっと違うかなと思わないではないですが、
志穂美悦子さんの言いたいことはなんとなくわかります。

ところで、自分のプロフィールの好きな音楽
「中世ルネサンス期の音楽、ヴィヴァルディ、J.S.バッハ、
モーツァルト、ベートーベン、山下達郎長渕剛(曲による)」
とありますが、
長渕剛の何の曲が好きなんですか?
と尋ねられたことがあります。

彼の代表曲といえば「乾杯」「とんぼ」、
ちょっと古いところでは「順子」というところでしょうが、
自分のお気に入り、しかもほとんど唯一のお気に入りの曲は他にあります。

その曲名は「Captain of the Ship」

ご存知の方いらっしゃいますでしょうか。

自分、この曲を大学時代、有線で初めて聴きまして、
最初はあまりもの衝撃で、笑いが止まらなかったのですが、
すごくハマりまして、アルバムを買い、繰り返し聴いていました。

大学時代は車で帰省していたのですが、
片道5時間ずっとこれを繰り返し聴いて帰ったことがあります。

1曲で13分以上の長い曲ですが、
何十回と聴いているうちに知らずに曲を覚えてしまい、
歌詞を見ないでもフルバージョン歌えるようになってしまいました(^_^;)

とりあえずこちらがその歌詞です。
http://j-lyric.net/artist/a000675/l00d6e3.html
長いでしょ(汗)
これを何も見ないで全部歌えるなんて
お前は長渕フリークだよと誉められた?ことがあります。

でも歌詞の中の
「生きて生きて生きまくれ!!」
って凄くいい言葉じゃないですか?
自分の墓石に刻んでもいいと思うくらいの言葉です(^_^;)本当に


歌詞を見ますと、「ヨーソロー」とか「生きろ」
というような言葉が、これでもかというくらい
繰り返して用いられています。

自分なりに、これを例えれば、ベートーベン交響曲第5番「運命」と同じだと思うんです。
これに異論を唱える方がほとんどだと思うんですけれども、
でもまあ聞いてください。

「運命」もジャジャジャジャーンという主題が、
変奏され、形を変えながら、
繰り返し繰り返し何度も何度も表れますが、
自分はこれを寄せては返し、また寄せる荒波のようなものだと感じています。
つまり何度も何度も打ち寄せて、
堅い岩をも打ち砕き、運命を切り開くイメージといいましょうか。

「Captain of the Ship」の「ヨーソロー」や「生きろ」は、
「運命」の主題に比べれば単調な繰り返しですが、
言わんとするところは同じではないかと思うのです。

何度もくじけそうになっても、生きる意欲を燃やして何度もトライしろ、
自分の信じる道をくじけずに諦めずに、真っ直ぐ突き進んでゆけ。


そして、この「Captain of the Ship」、
有名な「順子」「乾杯」「とんぼ」に比べて気取りがない。
そこが気に入っています。
素になり過ぎで、そこがダメという方もいらっしゃいますけれども。


それでは「Captain of the Ship」フルバージョンでどうぞ。
ちょっとボリューム大きめで。
https://m.youtube.com/watch?v=yH-up7oYYEI


ショートバージョンもありますが、
これはいけません。
なぜなら、繰り返す回数も含めて、
その全てが創作者の意図の中にありますので
できれば、フルバージョンでお聴きいただけたらと思います。


ちなみに参考に
ベートーベン交響曲第5番「運命」も添付しておきます。