らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

【テレビ番組】ドラマ「嫉妬の香り」

 

ブロ友さんの中には毎週テレビドラマの放送を楽しみにしていて、
その視聴した記事を掲載してくださる方がいらっしゃいます。
その記事を読みながら、
毎週楽しみにしているものがあるっていうのは、いいことだなと思います。

翻って自分を振り返るに、
自分ってドラマを毎週しっかり見たっていうこと
あまり記憶にないんです。
おそらく芸能人で好きなタレントがさほど居なかったこともあるでしょうし、
理由はまあいろいろですが、
最後まで見通したドラマは、生涯を通じて10くらいじゃないかと(大河ドラマを除く)。

そこで今日は、自分がかつて最後まで視聴したドラマの話などしようかと思います。



 
2001年に放送されたもので、深夜枠(23時以降)のドラマでした。
自分は当時社会人になって日も浅く、
家に帰ってくると、ちょうどそれくらいの時間で気晴らしになんとなく見始めたという感じのものです。

主な出演者は、本上まなみ川原亜矢子堺雅人寺脇康文、オダギリ・ジョーさんというところで、
今からするとそうそうたるメンバーですね。
堺雅人さんやオダギリジョーさんなどまだ出始めの頃だったんだと思います。

ちなみにドラマの内容は、匂いをモチーフにして2人の女性を軸に、
それに絡まる男性が嫉妬に狂ってゆくというものです。
当時アロマテラピーなど流行り始めだったので、
ちょうど時流に乗ったトピックスでもあったのでしょう。

ドラマの内容を詳しく述べますと、
本上まなみさんが麝香(じゃこう)の香りを持つ女で、
川原亜矢子さんはふんだんに香水(ゲランのジャルタン・バカテールというものだそうです)を愛好するやり手のキャリアで、
2つの香りが絡まって渦を巻き、
それに関わる男達がその渦の中に飲み込まれてゆくという感じの話です。

で、一番渦に飲み込まれたのが、堺雅人さんとオダギリジョーさんなんですが、
今振り返れば、2人にとって封印したくなるような黒歴史ともいえるようなドラマだったんではないかと。

堺雅人さんは、本上まなみさんの恋人役で
新進気鋭の作曲家という役どころなんですが、
恋人への嫉妬のあまり、突然錯乱して耳が聴こえなくなってしまうんです。
その錯乱の演技が今から思えば、堺さんのキャラらしからぬ、
ちょっと笑ってしまうような大げさなもので、
悲しいよりも先に笑ってしまうというか(^_^;)

そしてさらにひどいのはオダギリジョーさんで、
彼は川原亜矢子さんの部下で、
ひそかに彼女に恋い焦がれているという役回りなんです。
で、たまに会社の用向きで彼女の自宅に物を取りに行くんですが、
恋い焦がれ過ぎて思いあまったんでしょうね。
彼女の寝室に勝手に上がり込んで、ベッドの匂いを…
とここまでくると、やはり思い浮かぶのは田山花袋「蒲団」のわけですが、
オダギリジョーさんはそれを遥かに凌駕しています。
ベッドの上にあった川原さんのド派手なネグリジェを自ら着込んで、
ベッドの上でぐるぐる回って、彼女の名前を連呼しながら、
身悶えするという超熱演(笑)
しかも毎回。

そんなこと、あのオダギリジョーがするわけないとおっしゃるかもしれませんが、
そんなことないんですよ😁

DVDも出てないので、なんとか皆さんに見せてあげたいと思ったのですが、
YouTubeで、なんとその断片の映像を発見いたしました。
興味ある方はぜひどうぞ。
この映像見れば、このドラマ全部見なくても
もう充分のような気もします。
http://www.youtube.com/watch?v=tTj3GDVvrQ4

そんなこんなで、物語もなんとなくギャグ化してきまして、
各回のサブタイトルも「裏切りのオムレツが今日愛をうち砕く」とかそんな感じになり…

すべて見終わった感想としては、
嫉妬って怖いな…根底から根こそぎ人を狂わしちゃうんだな。愛って苦しいなと。

ちなみに原作は、辻仁成さん、中山美穂さんの元旦那さんですね。
なんと彼自身がオープニングの主題歌も歌っています。
なにか頭に残るというよりは、いつまでも胃に残る感じの歌です(誉め言葉です)。
http://www.youtube.com/watch?v=L_P1nR8ALuE