らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

【万葉集2013】8 花細し葦垣越しに

 

花細(はなぐは)し
葦垣(あしがき)越しに
ただ一目(ひとめ)
相見し児故(こゆゑ)
千度(ちたび)嘆きつ


詠み人知らず


花のうるわしい
葦垣の向こうに
たった一目
見たあの娘(こ)のせいで
もう千回も溜め息ばかりついている

 

春というのは一斉に花開き、
1年のうちでも最も命の息吹きのようなものを感じる季節です。
しかし、なぜか物憂げな季節でもあります。
また春は学校や職場の変わり目であり、
いわば出会いの季節であり、恋の季節でもあります。

この歌はそんな恋の出会いをした
千年前の物憂げな若い男性の歌です。

解説の大学教授は、
「歌を詠んだ男性は少し気が弱いのでしょうか、
千回も溜め息をついたと言っています。」
と言っていますが、
自分から言わせれば、この教授は何を言っているんだと。

ひとたび恋をすれば、誰だって千回くらい軽く溜め息くらいつきますよ(笑)
だって1日百回溜め息ついても、10日で千回です。
普通、10日ではとても恋は終わりませんから、
粘って3カ月は続くので、
3カ月(90日×100)で1万回くらいは普通に溜め息つきます(^_^;)

高校生くらいから大学生くらいの男子というものは、
男子は恋の溜め息をつくことで鍛えられ、
魅力的な男になってゆくのです。

ところで4月初めから自宅の近くでウグイスが鳴き始めたのですが、
たぶん同じウグイスなんでしょう、
最初はケキョケキョと下手くそな鳴き方だったのが
今では随分と上手くなりました。

しかしウグイスが鳴くのって、
雄が雌への求愛行動なんですよね。
1カ月近く鳴き続けているにもかかわらず、
まだ彼女が見つからないみたいなんです(^_^;)

最近は朝5時頃から鳴き始め、
日中も必死に鳴いています。
鳴きすぎて、午前中、ホーホケキョときれいに鳴けていたのが、
午後にはホーケキョケキョと少し崩れた感じに。
それでも次の朝には、頑張って、また5時くらいから鳴いています。

休日一日中家にいる時、
その必死なウグイスの鳴き声を聞いて、
頑張って、いいつがいをみつけてくれ…
と手に汗握り、半ば祈りながら鳴き声を聞いている自分は暇(ひま)なんでしょうか(^_^;)