らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

【字余りのうた】14 南の島に還らん

「タレント上原美優さんが自ら命を絶ち、
遺体が故郷の種子島に帰るニュースを見て詠む」



雑踏で
夢見た思い
胸に秘め
南の島の
砂に還らん



沖縄に行く途中、天気が良いと飛行機の進行方向右側に種子島屋久島が見えます。
緑に包まれた島で、島の輪郭沿いに白い砂浜、それを囲むようにエメラルドグリーンの海。
それが群青色の大きな海にぽっかり浮いている感じの美しい島です。

上原美優さんについては特にファンというわけではないのですが、
種子島出身と聞いて、あー、あの美しい島から来たのかと印象に残っていました。

死の詳細を知るに及んでまず思ったのが、
24歳で自ら命を絶つのはやはり勿体ないということに尽きるということ。
芸能界のいろいろ複雑な事情及び魑魅魍魎としたものがあるようですが、
普通なら全てを失っても一からやり直せる年齢なんです。
でも彼女の心に絡まってしまっていた何かからどうしても逃れることができなかったんですね。

しかしこの間まで元気で生きていた女の子が、
数日後に無言の白いお骨(こつ)になってしまうのはやはりショックなことです。

偶然ですが、彼女が亡くなる8時間くらい前に、
仕事で目黒区の彼女のマンションのすぐ近くの道を通過していたことがわかり、
少し驚きました(住所の町名は新聞テレビで知りました)。

今となっては何を言っても仕方がない気もします。
もし可能であるならば、
魂だけでも故郷の種子島の白い砂浜でのんびりして欲しいものだと願っています。