【字余りのうた】28 秋雨
「八月の秋のような雨を散策して詠む」
夏惜しむ
蝉時雨(せみしぐれ)なく
骸(むくろ)なく
あるのは雨の
音ばかりなり
本来夏の盛りに降る雨であれば、
夏惜しむ
蝉時雨(せみしぐれ)なく
骸(むくろ)なく
あるのは雨の
音ばかりなり
本来夏の盛りに降る雨であれば、
場がとても賑やかなはずなんです。
木々や草むらなどにも生(せい)の気が満ちているといいますか。
木々や草むらなどにも生(せい)の気が満ちているといいますか。
しかし今日の雨は八月の盛りとは思えぬ、まるで秋雨のような冷たい雨でした。
それなりの年月を生きてきましたが、
八月にこんな冷たい雨が降ったのはあまり記憶がありません。
このような雨が九月末頃に降るのなら、
このような雨が九月末頃に降るのなら、
季節に似つかわしいといいますか秋の風情も感じるのですが、
つい昨日まで蝉時雨がうるさいほどだったのに、
それが急にぱったりと止んで静まりかえり、生き物の気配もほとんどしない。
夏の名残さえ感じさせない、八月のひっそりと寂しげな冷たい雨の朝でした。
夏の名残さえ感じさせない、八月のひっそりと寂しげな冷たい雨の朝でした。