「転校」平山千代子
自分は「転校」という小説のことも、
平山千代子という女性のことも全く知らなかった。
なんでも1944年に二十歳前に亡くなられたようだ。
ふむふむと読み進めると、
ふむふむと読み進めると、
現代の女の子が書いたと言われてもおかしくない
十代の女性の瑞々しい感性が、平明な文体でつづられている。
転校した時の不安感、学校の方針に対する反発、
嫌な先生に対する嫌悪感、自分の勉強のできないことへの嘆きなど、
戦前のしかも大正の比較的ゆったりした時代ならともかく、
世の中が厳しくなってきた昭和の時代でも今と変わらないんだなあと、
思わず微笑ましくなった。
大変読みやすく、カフェで隣の席の女性のおしゃべりをふと聞いてしまった感覚にも似ている。
彼女が戦後を見ることなく亡くなったのは本当に惜しい。
その感性で戦後の社会を見て欲しかった。
彼女が戦後を見ることなく亡くなったのは本当に惜しい。
その感性で戦後の社会を見て欲しかった。
なお蛇足だが、自分は高校時代名古屋にいたので、
彼女が題材にしたS校がどこかちょっと気になる
淑徳か椙山か他にSのつくところあったかな。
それにしてもブログ第1回目の記念すべき記事として、
淑徳か椙山か他にSのつくところあったかな。
それにしてもブログ第1回目の記念すべき記事として、
平山千代子さんという大変いいものに出会えたなと思う。