らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

「Houichi without ears(耳無し芳一)」Koizumi Yakumo 小泉八雲

 

この間、世界に通用する日本のアニメーションということで高畑勲展の記事を書きましたが、

同じ芸術部門でも日本文学というのは、まだまだ世界に知られていないように思います。

来年は東京オリンピックで、世界の注目は日本に集まりますし、

優れた日本文学作品を世界の人々に紹介しようという目的で、この記事を書いてみました。

 

まず第1回の今回紹介するのは、こちらの作品。

 

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そう「耳無し芳一」です。

 

なぜこの作品を選んだかと言いますと、

作者小泉八雲はラフカディオ・ハーンという外国人であり、

外国人が興味を持つ要素を多分に持っているのではないかということ。


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もう一つは体中にお経を書いて、悪霊から身を守るというストーリーがとてもエキセントリックで、

例えば、現代のホラー映画で、聖書の語句を体中に書くことによって悪霊から身を護るというシーンがあったとしたら、

その映像はとても刺激的でゾクゾクします。そんな現代でも通用する感性を刺激する要素があるのではないか。

 

ちなみに耳なし芳一の英訳版ですが、子供向けではあるんですが、YouTubeにあるんです

ちょうど自分がリスニングの勉強をしているレベルの辺りでして、

しかしながら、聞いてみれば、こんな表現をするんだって、

結構目から鱗の部分があります。

 


【絵本読み聞かせ英語朗読:字幕付き】耳なし芳一/Houichi without ears【Japanese Fairy Tales in English】

 

 

また、外国人にとって平家琵琶という楽器は馴染みがありませんですから、

平家琵琶とは、こんな音色の楽器で、芳一が弾いていた平家物語とはこんなメロディーの音楽です。

という説明が必要ですね。

 

 


琵琶演奏 「祇園精舎」 ~伝統音楽デジタルライブラリー

 

 

このYouTubeの演奏は平家物語の有名な冒頭部分ですが、

平家物語の英訳版としては現在何種類かあるようです。

 

祇園精舎の鐘の声
The sound of Gion temple bells
諸行無常の響あり
Echoes the Impermanence of all things
沙羅双樹の花の色
The colour of the Sara flowers
盛者必衰の理をあらはす
Implies that the flourish must fade
おごれる人も久しからず
The proud do not long endure
唯春の夜の夢のごとし
Just like a dream on a spring night
たけき者も遂には滅びぬ
The mighty fall at last
偏に風の前の塵に同じ
As faintly as dust before the wind
 

 


そして最後にギャグ的要素として、

あなたもこれで平家の悪霊から身を守ることができるという商品を紹介します。

こんなのあるんですね(@_@;)

 

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ただし頭と手と足の部分は、自分でお経を書いてくださいという注意書きも必要です。

 

 

という感じで、外国人に日本文学を紹介していこうと思っています。

この作品はいいよというのがあれば、ぜひ教えてください。

ちょっといろいろ記事を書いてみたいので。