【美術】ウィーン・モダン2 ウィーンの工芸品
前回紹介したハプスブルグ家の帝王の時代の工芸品の数々。
素晴らしい工芸品というものは一目で見る者を惹き付け、虜にしてしまう力があるものです。
今回の展示はそういうものが幾つもありました。
18世紀末のアントン・グラッシによる美しく可愛らしい彩色磁器の人形
塗られた中間色が柔らかな雰囲気を醸し出しており、
造りがきめ細やかでエレガントで可愛らしい。
いつまでも見ていられる味わいがある。
細かいところまで造形と彩色が施されており手抜きがない。
いい仕事しています(笑)
19世紀初めのティーポット
自分が好きな現代の北欧のイルムスと似たシンプルさがあります。
機能美にあふれ、シンプルな美しさ。
これ、今の現代人の感性にもフィットしていると思うので、
復刻版みたいなものが売っていてもおかしくないですね。
その他にも様々な銀製品の展示があり、美術展の図録は、あたかもアンティークのメーカーのカタログを見ているかのよう。
19世紀初めのアンティークな椅子
先ほどのティーポットと同じくシンプルな美に満ちていています。
自分、実は椅子にこだわりが少々ありまして、
こちらはフリッツハンセンというデンマークのメーカーの椅子で、
15年前ほど前に購入したものです。
今はランスが廊下でくつろぐ用の椅子と化していますが(^_^;)
現在の値段を見たら、なんと10万円近く(@_@;)
他にめぼしい財産もないので、火事の時は椅子2脚に猫を乗せて、
かついで逃げなければ(笑)
その他にも服飾や建築に関しても素晴らしい作品がいくつも展示してありました。
残念ながら、この分野について、自分は語れるところがあまり無いのですが、
服飾について少しだけ。
1840年頃のボールドレス
布のパーツが多く、きめこまやかな仕事をしていることは自分にもわかります。
こちら、時代が50年くらい経た20世紀初めの
ドレス(いずれも復刻版)ですが、
前のものに比べると、お腹回りの締め付けが無いというか。
身近なファッショナブル女子の知り合いによると、
女性のファッションとは締めつけ(コンシャス)と開放を交互に繰り返してきたとか。
言われてみれば1990年代はボディコンが一世風靡しましたが、
30年後の今はその手のファッションあまり見ません。
そんな感じなのかもしれませんね。
次回のウィーン・モダンは「クリムト再び」です。