らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

【美術】新・北斎展3 北斎漫画







いよいよ葛飾北斎の名をもって活動した時期となります。
しかしこの時期は、実は40代後半を中心とした数年間に過ぎません 。
この頃、北斎は独立して、フリーで仕事をするようになっていましたが、
まだこの時期は富嶽三十六景など、
我々の知る葛飾北斎の作品は生み出されていません。

この時代のメインは北斎漫画と言われる作品です。
クロッキーのような、様々な人や動物、物の動きが細かに書きつけられています。


























これらの作品を日本最初のアニメーションという人もいます。
https://youtu.be/CsHxIvJMYx0

なるほど。


もちろんこの時期に手がけた肉筆画もあります。





「なまこ図」「生首図」

なまこの扇子で涼を求めるなんて粋ではありませんか。

あとリアルな生首の絵柄。
ゾゾッとするような絵柄の扇子であおぐ
涼を得られるんでしょうか笑








打って変わって、丸窓の手紙を読む女
上村松園美人画のような凛とした清らかな美しさがあります。
「手紙を読む」というテーマは、西洋画にも多く見られるものですが、
このテーマの醍醐味は、どんな手紙を読んでいるかと想像を巡らすところにあります。
北斎の作品は、手紙の文面よりも、美人に力点が置かれているようにも感じます。
西洋画の影響を受けて、このテーマで書いてみたのでしょうか。





あとペーパークラフトなどもありました。





自分が子どもの頃、小学学習雑誌でペーパークラフト、毎月楽しみでした。
こんな江戸時代の昔からあったとは驚きです(@_@;)






完成図展示してありました。
なお、ショップにも当時の商品を復元したものが売ってました。



本当にいろんな仕事をしています。





「職人下絵図」


根付の下絵でしょうか。
根付とは今で言うキーホルダーの飾りのようななものですが、





下絵の作品を見ていると、北斎と依頼した根付職人との会話が聞こえてくるようです。


北斎さん、今度伊勢屋さんの旦那から頼まれてね。
ちょいとその下絵描いてもらえないかな」

「どんなの頼まれたんだい?」

「椎茸と蜂と紅葉、それと茶碗に朝顔、あと蜥蜴かな」

「そりゃ面白いね、ちょっと思いついたの描いてみようか」

後日

北斎さん、この前頼んでおいた下絵どうだい?」

「ああ、そこに置いてあるから、ちょっと見ておくれ」

「どれどれ」

「どうだい?」

「いいねえ。思った以上の出来映えだね
帰って、ひとつ彫ってみるよ
手間かけてすまなかったね、北斎さん、また頼むよ」


・・というような感じでしょうか。全く自分の空想ですが。

世が世なら北斎は、ジュエリーデザイナーのような職業でも、
名を馳せた人なのかもしれません。