らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

【美術】あなたはどの著名な画家に自分の肖像画を描いてもらいたいですか? ベラスケス「狩猟服姿のフェリペ4世」より

 


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1年くらい前の話になりますが、自分は、前の記事にも出てきたA さんと、

「プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光」

という美術展に行きました。

 

ベラスケスというのは、スペインのハプスブルク家に仕えた宮廷画家で、


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マルガリータ王女を描いた作品が有名ですですが、

彼は世界的歴史的に著名な画家なのですが、

自分的にはあまりピンとくる画家ではありませんでした。

 

しかし、A さんは言います。

ベラスケスの肖像画は誰のものよりも一番好き。

 

こちらはその美術展で見たフェリペ4世の肖像画です。


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「狩猟服姿のフェリペ4世」


スペインハプスブルク家というのは、近親婚が多く、

遺伝的に顎のしゃくれがその特徴として出ており、

一族の人によっては、顎がきちんと閉まらず、

よだれが絶えず流れ出ていたという記述すらあるものすらあります。

つまりはフェリペ4世とって、顎のしゃくれは彼のコンプレックスであるわけですが、

Aさんは、ベラスケスはそのコンプレックスを逆手にとって、

フェリペ4世の美点、 麗しい部分として昇華させて描いていると言います。

確かに、A さんの言うとおり、フェリペ4世のそれは、

身体的に劣ったものというイメージは無く、

特徴的な高貴な麗しい姿となっています。

 

他の画家のハプスブルク家の肖像は、その特徴である顎をヒゲで隠したり、顎を修正して小さく描いたり、

結果、一見無難なものとなっており、

言い方を換えれば、誰なのか分からない特徴の乏しいのとなっています。

しかしながら、 Aさんは尊敬してやまない王の顎をそのまま隠すことをせず、

むしろ美点として強調して描いた。

そこが素晴らしいと彼女は言います。

 

だから自分が肖像画を描いてもらうならば、断然ベラスケスとのことですが、

そう言われてみると、自分もベラスケスに描いて欲しいような気がしてきます。

 

しかし、それとは別に、

ゴッホだったらどんな色で自分の顔を描くだろう、

フェルメールだったらどんな構図にするだろうか、ルノアールだったら・・

と想像し出すと興味が尽きません。


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皆さんは誰に自分の肖像画を描いてもらいたいですか?

 

 

 

 

なお、記事でも紹介したベラスケス「青いドレスのマルガリータ王女」、

秋にハプスブルク展で来日予定です。

ぜひ見に行きたいと思っています。