らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

【テレビ番組】江戸の牙

 
今回は「江戸の牙」。
ご存知の方いらっしゃいますか?

どういう時代劇かというとオープニングの口上が全てを語っています。
「西暦1837年。当時の江戸の人口は128万4815人。
ロンドンをしのぐ世界一の過密都市であった。
この大都市の治安維持に当たる町奉行所の陣容は、
南北両町奉行与力同心併せてわずか296名。
現代の警察機構とは比較にならぬお粗末な治安体制であった。
にもかかわらずそのわずかな陣容で
世界最大の都市江戸八百八町の平和と安全が保たれていたのは
町奉行所支配の裏に影の捜査機関が暗躍していたからである。
幕閣中枢が密かに組織した特命捜査班「江戸の牙
だがその存在はいかなる記録にも残っていない。」

まあ江戸の牙天知茂さん、若林豪さん、坂上二郎さん、藤村俊二さんの
4人しかいないんですけどね。
大ボスの御大は三船敏郎さんです。ちなみに見習同心役で京本政樹さんも出演してます。
デビュー作との事ですが、不気味な初々しいがあります(^_^;)
途中で殉職しちゃいますけどね。

それでは「江戸の牙」の魅力はどこにあるか。

まず敵がわかりやすい。とにかく悪人の顔が悪い。悪すぎるんです。
一目で悪い奴だとわかります。
白目を剥きながら高笑いしたりしてます。
最終回のラスボスなどは顔が悪いうえに
「金があれば何でも買えるんだ~老中さえもなあ~」「牙どもを殺せ~切り裂け~八つ裂きにしろ~」
ザ悪人というような台詞を滔々と吐きます。
病気の母を抱え仕方なく悪人やってるのであれば躊躇もしますが、
こういう悪人は躊躇なく成敗できます。

次に殺陣の迫力が凄い。
「血も涙もねえ。てめえら鬼畜の大悪党。
十万億土の冥土の使者が闇に裁いて地獄に送る!江戸の牙参上!」

と天地茂さんが口上を言うや、フラメンコ調のギターと手拍子の合奏BGMが流れるのですが、
これが時代劇の殺陣とすごく合うんです。
それから自分は映像に関して無知なので細かいことはわからないのですが、
普通殺陣は多人数で複雑な動きをするので、
カットを積み重ねて映像を作る感じだと思うんですが、
江戸の牙の殺陣は数分間カメラ回しっぱなしなんです。
1人でもNG出たらやり直しですよね。
回しっぱなしが殺陣の流れと緊張感を作っているのか
目を離せない迫力が出ているんです。
天地茂さんが二刀流、若林豪さんが一刀流坂上二郎さんが槍、藤村俊二さんが短剣と
それぞれ太刀さばきも違うので目が飽きません。
さすがに長回しの最後の方、天地さん疲れが見えますけど(^_^;)

あと江戸の牙は4人で江戸の極悪犯罪を全てカバーしなければならないので、
1回の放送で50人以上相手に戦っています。

この規模だと捕り物というよりはもはや戦争ですね。
そのせいもあってか江戸の牙はバズーカ砲や手榴弾を配備しています。
担当は藤村俊二さんですが、ある回無数の無宿人と上州の野っ原でやり合った時、
突撃してくる無宿人の固まりを手榴弾で粉砕して散らばったところを各個撃破していました。
江戸の牙、近代戦術やってます。

最終回いつも指令を出すだけの三船敏郎さんも牙と一緒に出陣します。
三船さんがいると画面が締まるんですよね。彼は声がとても魅力的ですね。
三船さんの殺陣、場にいるだけで華やかな存在感があります。

ところが自分、「江戸の牙」第1回だけ見忘れてしまったのです。
レンタルビデオ屋にはないからセットを買うしかないけど買うほどでもないし…
新たなパターンの悩みを抱えるのでした(^_^;)