【美術】「フットボール(ラグビー)をする人々」アンリ・ルソー
今日本で大人気のラグビーワールドカップ。
重量級の選手同士がぶつかり合うパワーとスピード。
こういうぶつかり合いのスポーツは体格の劣る日本人はどちらかというと不得手なはずですが、
今回の日本代表の善戦と相まって、ラグビー人気は裾野を確実に広げつつあります。
それでは芸術の題材にラグビーを扱ったものはあるのか?
実はあるんです。
アンリ・ルソー「フットボールをする人々」
おそらくこの競技で使われているボールは風船のようなものではないでしょうか(^_^;)
ラグビーの醍醐味であるパワーとスピード感全く無し(笑)
何か無重力的なところで、ふわふわとラグビーのようなものをしているようにも見えます。
ある意味、見ようによってはテレビ番組の画伯的作品ともいえます(^_^;)
この作品は1908年フランスとイギリスの間で初のラグビーの国際試合が開催されることになり、
それに備えて、ブローニュの森で練習中のフランスのチームを、アンリ・ルソーが散歩中に目撃し、描いたものだそうです。
無理やり誉めるとするならば、穏やかな青空のもと、森に囲まれて体を動かしている人々を見ると、
自分の心が朗らかになるのを感じる(笑)
こういう時によく言われるのが、
だったらお前が書いてみろという台詞なんですが、
色々検索してみてもスポーツを題材にした絵画って無いんですよ。
馬術とレスリングぐらいなもので、球技はめったに見当たらないですね。
それだけにアンリ・ルソーがラグビーの絵画を描いていたのは貴重ですし、
現代以降の画家の新しい芸術の分野となりうるかもしれません。
自分的には写実的な絵よりも、抽象画的なスポーツの絵を見てみたいですね。
「フットボールをする人々」を描いたアンリ・ルソーは、
肖像画を描く際には、定規と巻き尺でモデルの実際の大きさを細かく採寸し、その長さを元に描いていたそうで、
自らを「リアリズムの画家」と呼んでいたそうです。
もしその通りで、ルソーが極めて写実的に描いていたのであれば、
フランスがウェールズのスピードとパワーについていけず、敗退したのも無理もないことと思います。
そんなことないか(^_^;)
蛇足ですが、もし、ラグビーワールドカップフランス対日本が実現していたら、
フランスチームの森の中での秘密特訓と称して、
この作品を紹介しようとしたのですが、残念ながら両チームとも敗退してしまいました。
しかし、次回はフランスでラグビーワールドカップが行われるとのことですし、
そこで両国が対戦できるよう、日本もこのフランスを見習って(笑)頑張ってください。
応援しています!!