らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

【アニメ】アパッチ野球軍 後編





後編です。

そんなこんなで紆余曲折の末、堂島先生は、アパッチな彼らをまとめあげ、
一つの野球チームとして完成させます(笑)

ついに最終回、天下の強豪QL学園との一戦。 
ピッチャーの網走は力投して猛打のQL学園を抑えますが.
爪が割れるアクシデントにより苦投を強いられます。
体力気力とも限界を超え、意識朦朧の中に見たのは、
幼くして死に別れた母におんぶされた背中のぬくもり。
網走もまた孤独な魂を持つ少年だったのです。 

そして、最後の力を振り絞って投げた血染めの渾身の一球。
しかし無情にも相手主砲に痛烈に強打され、 
打球はバックスクリーンを遥かに超えていく大飛球。
見ている者誰もがダメかと観念したその時です。
奇跡が起こります。

これは是非映像を見ていただければと思います。
ファンの間では伝説と言われる最終回のシーンです。
https://youtu.be/MTLYPXQVRSI

後日談ですが、原作者脚本家は野球のルールはご存知だったそうです。
しかし最後まであきらめないという必死な気持ちを表現したかった故、
あのようなストーリーになったとか。


試合に勝利し、子供たちに真の人間の道を教えるという目的を達成し、
自分の使命は終わったとして、
堂島先生は村を去り、新たな新天地に向けて旅立ちます。

そこで堂島先生はとても良いことを言います。

「人生は野球と同じだ。野球に勝て。そして人生にも勝つんだ。」

そう、これは単なる野球の勝ち負けのアニメではなく、
人生をどう歩んだらいいか野球で説明したに過ぎぬ人生ドラマだったのです。
だから最後の試合のあの結果も有りなのです(笑)







そして最後に、校長が味のある計らいをします。
堂島君に土産を持たせてやりたいと言って、
可愛い孫娘を、堂島と一緒に行くように背中を後押しします。
二人がお互いに好意を寄せながら、
自分の気持ちを言い表せないでいたのを、
校長は知っていたのです。

自分はこのシーンに痛く感動しまして、
自分に娘が出来たら、是非これをやりたいと、友達に話したことがあります。
すると友達曰く、
その前に、娘を産んでもらう人を見つけないと駄目じゃないかな。と(^_^;)


それはさておきまして、
まさに大団円。

そう言わずしてなんと締めくくることができるでしょうか。
野球を通じた人間賛歌と言っても良いかもしれません。
こんな骨太な作品は、今の世の中、まず二度と出てこないでしょう。

最後に、この作品にふさわしい骨太なエンディングテーマを紹介して終わります。
https://youtu.be/xnKZdF3maqk


演出 高畑勲
のエンドロールにびっくり。
ジブリの高畑さん、昔、こんな仕事もしてたんですね(^_^;)