らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

【プロレス】16 東洋の巨人 ジャイアント馬場









小学生の頃、世の中はプロレスブームで、

当時全日本プロレスジャイアント馬場新日本プロレスアントニオ猪木の二強の時代で、
どちらが強いかということが盛んに話題になりました。
自分たち小学生の間では2対8くらいの割合で、アントニオ猪木派が多かったような気がします。


しかし、自分はジャイアント馬場選手率いる全日本プロレスのスタイルをこよなく愛していました。



アントニオ猪木の試合、確かに彼は観客を熱狂させる天才です。
猪木選手は燃える闘魂と言われますが、
まさに観衆を熱狂の渦に引きずり込んでしまう力を持っています。

しかしながら、確かにオンタイムではそうなのですが、
少し時を経てからその試合を再び見ますと、必ずしもそうではありません。

アントニオ猪木というキャラクターをいかに盛り上げるかという意図みたいなものが、
裏から見えてしまうといいますか、
そのような舞台裏が透けて見えてしまうことがあるのです。

それに比べて、ジャイアント馬場選手の試合はそうではありません。
ジャイアント馬場というキャラクターを引き立たせるというよりは、
プロレスそのものを引き立たせているようにしており、
ジャイアント馬場というのは、そのための一つの道具に過ぎません。

つまるところ、アントニオ猪木はプロレスから離れても、アントニオ猪木たり得ますが、
ジャイアント馬場はプロレスを離れてのジャイアント馬場ありえない 。

このことは、後の二人の人生の歩みがそれを実証していると思いますが、
そうしてみると、ジャイアント馬場の方が、
プロレス人としては偉大であったのではないかと思うのです。


さて、ジャイアント馬場の必殺技といえば、
プロレスを知らない人でも知っている十六文キック。






こちらの十六文キック総集編をご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=Ioldrc3Ctq8

まるで馬場選手の出した足に相手が吸い寄せられるように当たってゆく。
素晴らしい調和の世界を感じます(笑)
まさに伝統芸能と言ってもよいくらい。
特にブローザーブロディとハーリーレイスのやられっぷりがいいですね。
非常に感心しました(それぞれ1分20秒過ぎ、3分35秒過ぎ)。



そして、馬場選手の必殺技に、16×2の32文ロケット砲というドロップキックがあります。





https://www.youtube.com/watch?v=yeYAe8kipo8


今でこそ巨体の選手でも俊敏な動きをしますが、
当時2メートル9センチ140キロの巨体が宙に浮くというのは 驚愕すべきことだったのです。

馬場選手は32文ロケット砲について、こう言っています。


僕はよほどの強敵でないと、この必殺技を繰り出すことは決してない。
なぜなら相手は即死する・・・
(プロレススーパー列伝より)

本人が言っているんですから、おそらく即死するんでしょう。
まさに「必殺」の名にふさわしい技だといえます。

しかし、残念ながら、自分はオンタイムでこの技を見たことがありません。
見ることが出来た人は幸せです。
自分的には、生で坂本龍馬を見たいという欲求と

32文ロケット砲を見たいという欲求はほぼ拮抗しています(笑)


得てして、今のプロレスはスピードで誤魔化しているところがあります。

ジャイアント馬場のようなゆったりと大きなテンポで、
プロレスを魅せることができる人は二度と現れないでしょう。