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はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

【テレビ番組】「その時歴史が動いた」奇兵隊決起せよ高杉晋作挙兵の時





昨年の大河ドラマ、幕末の長州の人々の生きざまを描いた「花燃ゆ」。
その中でも高杉晋作の生きざまは、
ドラマを見る人に鮮烈な印象を与えたことと思います。 

しかしながら、ドラマ自体は大奥編と称しまして、
主舞台が、外の世界から奥にひっこんでしまったので、
いささか消化不良であった感も否めません。
そこで今回は、それを補足する意味で、高杉晋作の記事を書いてみました。


既に師である吉田松陰は亡く、蛤御門の変久坂玄瑞はじめ松下村塾の仲間たちの多くが戦死した時、
高杉晋作はひとり萩の牢の中に居ました。
その時に詠んだ歌。



おくれても
おくれても
又君たちに誓いし言を
豈(あに)忘れめや



牢の中で無力な己れひとり。
普通であれば、いつ心が折れてしまってもおかしくありません。
しかしながら、高杉の全てはここから始まったのです。

「久坂・・俺は狂うぞ・・」
ドラマでも牢の中で彼はひとりそう呟いていましたね。
まさにそれは新しい世を切り開く維新の先駆けでした。


さて、その彼の具体的事蹟でありますが、
実は皆さんに見ていただきたい番組があります。
それが、この記事のタイトルにもなっているのですが、高杉晋作について非常によくまとめられており、
特に功山寺の決起のシーンなどは、高杉演じる役者さんがイケメンであることもあり、
ばっちりと決まっていて、とても心に残るシーンとなっております。
一見の価値あり。お薦めします。


彼の人生を一言で表すとするならば、自分は勇であると感じます。
どんなに頭でわかっていても、行動で表さなければ、それは無に等しいもの。
しかし、普通の人間は、何が蠢いているかわからない真っ暗闇の中に
飛び込むのをどうしても躊躇してしまう。
しかし、彼は、師吉田松陰が自分の心に灯してくれた光を信じて、
それに勇をもって飛び込んでいった。

そして、彼の勇は勢いに任せた蛮勇などではありません。
彼は芸術を愛していました。
芸術とは、まず対象の観察です。
彼は絶えず世の中のエネルギーのうねりというものをじつと観察していた。
それゆえに、ここぞという「時」というものを知っていた。
彼の勇はそれに裏付けられた確信にみちたものであったのだと感じます。



最後に、なぜ自分が今の時期、彼を取り上げたのか。
高杉晋作が亡くなったのは旧暦の4月14日。 
新暦に直すとちょうど今日5月17日に当たるのです。

享年27歳。

しかし、彼の30年に満たない生涯は80年の人生にも優ります。


ところで、皆さん、高杉晋作の本名をご存知でしょうか。
晋作とは実は通称であり、本名は春風。
まさに春風のように新しい命の息吹きを日本に吹き込み、
ちょうど春の終わるこの季節、春風のように去っていってしまった生涯。

どうか彼の人生を知ってください。




その時歴史が動いた奇兵隊決起せよ!高杉晋作挙兵の時
https://youtu.be/e-4X5D-_m4o


以前、吉田松陰高杉晋作について書いた記事です。