らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

【閑話休題】御嶽山噴火

 
 
 
 
 
 
先週土曜昼、突如として木曽御嶽山が噴火しました。
ニュースで連日のように報道されており、
ここでは詳細には述べませんが、
山岳史上未曽有の大事故であることには間違いありません。
犠牲になられた方々におきましては謹んで心から哀悼の意を表します。


今回噴火した、御嶽山ですが、
実は、前に一度記事で書いたことがあります。
 http://blogs.yahoo.co.jp/no1685j_s_bach/12505639.html
実家の名古屋から一望することができるこの山は、
自分自身や家族も登ったことがある、非常に親しみのある山なのです。

その記事にもありますが、
実は実家の家族と近々に父の散骨登山を予定しておりまして、
10月初めに御嶽山に行くことになっていました。

それだけに今回の噴火は衝撃で、
固唾を飲んでニュースに見入っておりましたが、
散骨予定だった賽の河原と呼ばれる辺りも、
今は火山灰ですっぽり覆われてしまっているようです。

当初、秋の紅葉見物も兼ねて、
紅葉の盛りの9月後半に行く予定だったのですが、
自分や弟の仕事が思いのほか忙しく、とても行けそうにないので、
母と姪っ子達だけで…という話もあったのですが、
やはり喪主である自分が不在では…ということで、10月に延期していたのです。

万万が一、母や小学生の姪っ子などが、
あの噴火に巻き込まれていたら…と思うと、
背筋が凍る思いがしますが、
人間の生と死というのは本当に紙一重です。
今回は御先祖の強い御加護があったというべきなのでしょう。

ニュースで登山者自身が撮影した映像などにより、
みるみるうちに噴火に巻き込まれていく様子が、
まさにその場にいるような臨場感をもって、見ることができるわけですが、
http://www.youtube.com/watch?v=80I9fzLU2Wk
巨大な自然の前では、人間など、ちっぽけな存在で、
本当にどうにもならないものです。

実は、今回のものに比べると、ごく些細ではありますが、
自分も火山灰を被ってしまった経験があります。

あれは数年前の冬だと記憶しているのですが、
群馬県にある浅間山が小規模ながら噴火したことがありました。

朝5時頃ウォーキングしていましたところ、
何か白いものがパラパラと空から降ってきまして、
冬だったこともあり、最初は雪かなと思ったのですが、
すぐさまそれは雪ではなく、砂状のものだということがわかりました。
非常に粒の細かいガラス状の、
砂時計に入っているような砂で、とても熱いんです。
そうこうしているうちに空からどんどん火山灰が降りそそいできて、
着ていた黒いベンチコートは真っ白になってしまいました。

目に入ると、とても痛く開けていられなくなり、
呼吸も思うようにならず、
車のボンネットもあっという間に真っ白になりました。

しかしちょっと離れた隣町ではそのような現象は全くなく、
浅間山から噴火された一弾の火山灰の塊が、
たまたま自分の住む街周辺に落ちたのだと知ったのは
少し経ってからのことでした。

今回の登山者の方々を襲った火山灰はその量も勢いも、
その時のものとは全てが桁違いですので、
その恐怖たるや心中察して余りあるものがあります。


このように一瞬にして辺り一面を、死の世界に変えてしまうような火山灰ですが、
当たり前ではありますが、
自然は、人間を害そうとして、そのようなことをしているわけでなく、
長期的にみれば植物の新たな植生などにとって有用なこともあるようです。

つまり自然はそれ自身の呼吸で生きているだけなのであって、
我々人間も、そのような大きな自然の呼吸の中で生きているに過ぎない。

そのことだけは肝に銘じ、覚悟して忘れてはならないと強く思っています。
 
 
 
 
 紅葉に包まれる例年の御嶽山