らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

【旅】ニューヨーク編 プリティウーマンの旅 1



 
あれは、自分が大学2年の春頃だったと思います。
長期間海外旅行に行けるのも大学生のうちだけだと、
海外一人旅を思い立ちました。
名付けて「自分探し ニューヨークの旅」。
他にボストン、ワシントンDCなどを回ったので、
実際はアメリ東海岸の旅というところです。

春休みに名古屋の実家に帰ってその計画を話すと、
母がやけにその話に食いついてきて、
「いいなあ~、私も行きたいなあ」
と非常に羨ましがっておりました。

「うん、そうそう。お母さんもいつか行くといいよ。」
と素っ気なく連れない受け答えをする自分。

そして数カ月後、夏休みを利用して、
さあ、いざ行かん、ニューヨークへ!
と胸をときめかせて成田空港へ。

ふと斜め後ろを見ると、旅行カバンを持った母が…(^_^;)
そう…(-.-;)どうしてもついて行くと言い出して、
押し切られてしまったんです。

当初の予定から大幅に変更を強いられましたが、
もう隣に旅行カバンを持って、くっついて来るので仕方ありません。
二人を乗せた飛行機は、アメリカに飛び立ちました。

飛行機の中で、母は真剣な面もちで、
ガイドブックやら英会話の本などをずっと読みふけっています。
その時、ちょっとイヤ~な予感がしたんですよね(^_^;)
自分は機内の映画などを見ておりました。

「ねえねえ、ちょっとちょっと」
「ん?なに?」
「ガイドブックにさあ、マンハッタン周遊するヘリコプターツアーってあるんだけど、
これ申し込めるかな」
「ああ、わかった。じゃあ行ってみる?」

この旅行はおおまかにはストーリーを決めていたのですが、
細かいところはその時の気分で行きたいところに行こうと決めていたのです。

それにしてもニューヨークは、やっぱり遠い。
行くだけでちょっと疲れてしまいました。

そんなこんなで、十数時間かけてやっとニューヨークの空港に到着。
ごった返す空港の税関を無事通過して、
やれやれ…と思いきや、
トントンと自分の肩を背後からたたく人がいます。
振り返ると、拳銃をぶら下げた、もの凄いガタイのデカい、
自分がその影にすっぽり入ってしまうような空港職員が真後ろに(^_^;)

あれ、税関パスしたと思ったのに、何か問題あったのかな。
えー、どういうことなんだ(-.-;)
とその場で躊躇していると、
その空港職員が、クイクイっと親指で後ろを指差します。

その指差す方向に、どこかで見たことのある東洋人の中年女性が…(^_^;)

なにやら自分の方を指差し、
呪文のような英語らしき言葉を繰り返しています。

ざっつまいさん(That's my son.)
ぷりーず あすくひむ あばうとみー(Please ask him about me.)

「あれが私の息子です。私のことは彼に聞いてください。」


母よ(-.-;)、
あなたは息子に全てを丸投げする言葉を暗記する努力で、
どうして自力で税関を切り抜ける術(すべ)を覚えてくださらなかったのですか…


しかし息子に全て丸投げの母には、その後すぐ天罰が下りましたo(^-^)o
その話は次回のお楽しみということで。



続く