らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

【万葉集2013】1 神代より言ひ伝て来らく





 
皆様あけましておめでとうございます。
今年初めての記事は、
こちらの万葉集の歌で始まりとしたいと思います。



神代より
言ひ伝て来(け)らく
そらみつ大和の国は
皇神(すめかみ)の厳(いつく)しき国
言霊(ことたま)の幸(さき)はふ国と
語り継ぎ
言ひ継がひけり



山上憶良



神話の時代から
言い伝えられてきたことです
大和の国(日本)は
神々がおごそかに鎮まっていらっしゃる国
言葉に魂がこもっていて
それが幸いをもたらす国
そう語り継がれ
言い継がれてきました



皆さんは、日本の国が世界に誇るべきものは何か?
と問われたら、何とお答になるでしょうか。

科学技術が非常に進んだ国、
アニメーションなど独自の文化を有する国、
人々が気質が穏やかで、比較的犯罪の少ない国、
人によって、それぞれ思いつくものがあると思います。

その問いに対し、今から1300年前、
万葉集を代表する歌人山上憶良は、日本の国を次のように評しました。

「言葉に魂がこもっていて
それが人々に幸せをもたらすという営みが
ずっと続いてきた国」

この歌を初めて目にした時、
目先の何が優れているとか、
そんなことは取るに足らないことに過ぎないと思ってしまうような、
こういうことが誇れることこそ、
本当に素晴らしいことなのではないかと心底思いました。

自分も、ブログにて不特定多数の方々に、言葉を発する者の端くれとして、
言葉を大切に扱い、自分の発する言葉で、
それを目に触れた人に、幸いをもたらすことができるよう、
常にこの歌を心に置いて、記事を書いていこうと
年初に思った次第です。

自分の発する言葉が、
楽しい気持ちになったり、
嬉しい気持ちになったり、
何かのインスピレーションをもたらすきっかけになったり、
そういうようなものになることを
願ってやみません。

どうぞ今年もよろしくお願いいたします。