らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

【旅】グルメ編 盛岡(岩手)の巻

 
「盛岡にて」

自分は、今でこそダイエットなどと言っていますが、
少し前までは、食べても食べても全く太りませんでした。
体をよく動かしていたせいか、食欲もなかなか旺盛で、
いつだったか、握り寿司100貫食べたこともあります(^_^;)

そんな自分が一度は食べてみたいと思っていたのが、
岩手のわんこそば。
たまに風物詩もののニュースでやってますね。
椀をうず高く積み上げて、その数を競い合うもの。




 
自分は蕎麦が大好きなので、
一度は食べてみたいと、子供の頃から、ずっと思っていました。

盛岡に出張が決まった時はもう大喜びで、
前日からあまり夕飯を食べないようにして
万全の胃袋にして臨みました。

入った店は、明治から続く盛岡の老舗のお蕎麦屋さんでした。

わんこそばというのは、いわゆる食べ放題の元祖みたいなものなんですが、
椀7~10杯でかけそば1人前くらいだそうです。
値段は3000円前後。結構高い気もします。
でも、いろいろな薬味もついていて、時間無制限です。

店に入って通されたのが2階の畳の座敷。
やっぱり蕎麦は座敷ですよ。
イスに腰掛けてたべるもんではありません。
ということを、前に記事にした
「蕎麦の味と食い方問題」という作品で、
著者の村井正善さんは言ってましたね(^^;)
http://blogs.yahoo.co.jp/no1685j_s_bach/6696909.html

まだお昼には早く、
わんこそばのお客は自分と中年の御夫婦の3人だけでした。

しばらくすると、お膳にたくさんの椀が並べられて、
わんこそばが登場しました。

そんなんで足りるかい。もっとどんどん膳積んで持ってこい!
と前日夜からほぼ絶食で、あしたのジョーの力石状態の自分は心の中で叫んでいました(^_^;)

最初の10椀は1分以内で平らげました。

つるっとした喉越しに、ほのかに香る蕎麦の匂い。
最高でした…

椀に盛ってくれるお姉さんの「どんどん」「じゃんじゃん」
のテンポのよい掛け声に合わせて、
つるっ、ぱく。つるっ、ぱく。てな感じです。

30杯ぐらい食べた頃でしょうか。
隣の中年夫婦のお二人が「もうダメだ。食べられない。」
と早くもギブアップ宣言。

それだったら、普通の蕎麦二人前くらい頼んだ方がよかったんじゃん、
と心の中であざけ笑いながら(嘘です(^_^;)、
自分は黙々と食べ続けました。
この段階でまだ腹三分目あたり。

しかし50杯辺りで、初めて薬味に手が伸びました(^^;)
味が同じなので、ちょっと味を変えたくなったということもあります。
しかし、明らかに食べるスピードは鈍化してゆきました。

それに従い、お姉さんの掛け声も「どーんどん」「じゃーんじゃん」
と次第にスローなテンポに。

60杯辺りで完全にお腹は収まって、
普通でしたら、もうここでごちそうさまです。

が、しかし小市民の自分はここでセコい計算を。
「絶対に元取らなきゃ」

かけそば一人前500円と計算すれば、わんこそば3000円ですから、
かけそば六人前食べれば元が取れます。
かけそば一人前=わんこ10杯とすれば、わんこ60杯で、ちょうどトントンです。

大きく元を取らなければ…
自分は元を取る鬼と化していました。

70杯くらいからは完全に自分との闘いになりました。
蕎麦に唐辛子などふりかけながら、
ゆっくり1椀1分くらいかけながら、味わい?ました。
お腹の中の蕎麦も相当膨らんでいたと思います(^_^;)

80杯で薬味作戦も尽き果て、
椀の蕎麦を1本ずつ味わいながら、ちゅるちゅる食べていました。
ふと見上げると、盛り役のお姉さんが次の椀を持って構えています。
心なしか怒っているような(^_^;)
立ったまま、片手に椀を乗せた膳、もう片手に椀を持って
スタンバっているんですから、そりゃ大変ですよね。
まあ怒っているようにみえたのは、
お姉さんの顔を下から見上げて見たせいもあるかもしれません。

その時、ギブアップしたご夫婦が撮ってくださった写真が残っています。
そこに写っている、蕎麦を食べている自分の顔は
なんというんでしょう…
美しく生きるをモットーとする自分には、到底受け入れ難いというか…
口と鼻と耳から同時に蕎麦がはみ出している顔とでも申しましょうか(^_^;)

90杯を超えた辺りから、周りの景色が見えなくなり、
真っ白な空間の中で蕎麦を食べているような幻覚が…

でも胃腸が頑丈で健康だったんでしょうね。
蕎麦はお腹に入ってゆくんです。

100杯に到達した時、区切りがいいので、そこで止めてもよかったのですが、
もうなかなか食べることはできないので、
ちょっと名残惜しくなり2杯追加。

結局トータル102杯でした。
かけそば換算で12~15杯分。

ちなみにこの店のトップの人は、なんと300杯。
その人は、テレビの大食い選手権で何度も優勝している女性の方でした。

しかし、自分がスゴいのは、
この後、出先に行って、きちんと仕事をしたということです(^_^;)
会社の同僚にこの話をしたら、
仕事をしてから、わんこを食べるべきではなかったのかと、
冷静なツッコミを受けましたけれども(-.-;)

でもまた岩手に行ったら、わんこそば食べてみたいですね。
今度はもうちょっとゆっくり味わいながら(^^)