らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

【クラシック音楽】同曲異楽器の魅力 ヘンデル パッサカリア

このところ、父の病の話ばかりでしたので、
今日は久しぶりに音楽の話をしようと思います。

前に「同曲異演奏の魅力」というテーマで書きましたが、
今回は、「同曲異楽器の魅力」です。

自分のクラシック音楽の好みを一言で言いますと、
「シンプルな美しさ」にあります。

クラシック音楽も、最初はシンプルで小規模だったものが、
19世紀以降、社会が進むにつれ、
次第に複雑で大規模なものになっていきました。

自分も最初は、18世紀末頃のベートーベン、モーツァルト辺りから興味をもちましたが、
そこから時代をさかのぼり、
シンプルで美しい音楽というものを追求するようになりました。

シンプルな音楽というものは、互換性がありまして、
たとえヴァイオリンの曲であっても、他の楽器で演奏することも可能であり、
中には、もともと楽器の指定すら無い曲もあります。
ある意味、後の時代のような、楽器の限界に挑むような複雑な作曲がなされていないので、
曲の許容範囲が広いといいますか。
大掛かりな編曲を施さずして、
様々な楽器で同じ曲を演奏することができます。

これを称して「同曲異楽器の魅力」というわけです。

今回具体的に聴いていただく曲は、
ヘンデルの「パッサカリア」という曲です。


まず当時の人々が耳にしたと思われるチェンバロによる演奏からと思ったのですが、
本来のチェンバロ演奏で、自分の気に入ったものがなかったので、
それに似た、こちらの電子楽器によるものをお勧めします。
http://www.youtube.com/watch?v=rMYM6sfyL00&feature=relmfu

音楽が幾重にも空間に広がってゆき、
音楽を聴くというより、
音にひたるという感じでCDをかけることが多い曲ですね。

美しい。本当に美しいです。


次はピアノによるもの。
http://www.youtube.com/watch?v=k2C-EtojUoc

ややテンポが遅いですが、
ピアノ独特の繊細さ、切なさというようなものが、
よく表れていて、これもまたいいですね。


その次はガラッと変わりましてハープ。
http://www.youtube.com/watch?v=jnrMcTbFBdc&feature=related

ハープもこの曲に意外に合いますね。
先の2つの演奏に比べ、曲の美しさがより際立っているように感じます。

美人の学生さんなので、コメント欄を見ると
「音楽の女神だ!」「結婚してほしい!」
というものがあり、笑えます(^_^;)

しかし演奏自体も、おすましな感じのチャーミングな、いい演奏です。


次はギター。
http://www.youtube.com/watch?v=MRJ1NUl6Me0&feature=related

この曲はギターにも合います。
というより、パッサカリアとは、もともとスペインとギターに深い関わりをもつ音楽なので、
ある意味、当然といえるかもしれません。

美しく、激しく、そして華麗です。
自分の登場音楽にしたいくらいです(^_^;)


そしてヴァイオリンとチェロ。
http://www.youtube.com/watch?v=bRfWGujoCf8&feature=related

心を絞り上げるような、ぎゅっとした気持ちになる音楽です。
哀しさと優雅さ、激しさ、鋭さといったものが、1つの音に同居していて、
曲の新しい魅力を引き出していると思います。
そのせいか、往年の巨匠も、この曲を好んで演奏したようです。


最後にパイプオルガン。
http://www.youtube.com/watch?v=xWjrWQD0F64&feature=related

当時の人も、この音でこの曲を聴いたかもしれません。
パイプオルガンならではの荘厳な音楽。
音が高らかに鳴り響いているのに静謐な感じがするのは、
音楽の妙味とでもいいましょうか、不思議です。
でも演奏自体は、もっと良いものがあるかもしれません。

以上、いかがだったでしょうか。
どの楽器によるものが好みだったか、教えていただけると嬉しいです(^^)