「熟少女仮面」第5話 青龍降臨編
「この作品はフィクションであり、
実在する、人物・地名・団体とは一切関係ありません。」
こんにちは、雪乃です。みなさん新緑の季節いかがお過ごしでしょうか。
相変わらず、よし子さんの厳しいトレーニングは続いています。
最近…変わったことというほどでもありませんが、
ちょっとした出会いのようなものがありました。
わたしがよし子さんといつものようにトレーニングをしていると、
神社の社の縁側に腰掛けて、パソコンをしながらこちらの様子をじっと見ている女性がいるんです。
年の頃、三十代前半くらいでしょうか。
黒縁のメガネをかけ、非常におとなしそうな、ちょっと顔が生白い感じの女性で、
じっと私達のトレーニングを見ているんです。
そのうちお互いが気になりだしたのか、
よく目が合うようになってきました。
そこでどちらからというわけでもなく、
「あの~」
と相手に声をかけることに。
三人で境内の石段に腰掛け、少しお話を。
彼女曰わく
「あの…初めて見た時から気になっていたんですが…
これは一体何の集まりなんですか?
劇団か何か…」
彼女の疑問もっともです。
それに対してセンターポジションの私が答えました。
2人しかいませんけどね。
「劇団ではないんです。本来の目的は、なんて言えばいいんでしょう…
生きる意欲を活性化させるといいますか…
その前提としての体力増強。
ついでにたまたま出遭った悪を伐つ…
こんなところでしょうかね。」
結構簡潔にまとめて、ポイントをついた説明だと自分では思いましたが、
彼女は合点がいかない浮かないような顔をしています。
「あの…すみません、悪って何ですか?」
「!」
悪。悪とは何か。
全く想定外の質問。
悪って一体何なんでしょうね。
今までつきつめて考えたことありませんでした。
え~っと、悪とは…
う~ん…
イメージ的には、黒っぽいコスチュームや衣装を好み、
憎々しげに高笑いしているキャラ…というイメージがあります。
いけない。それだと義母様もそのカテゴリーに含まれてしまう…
え~っと悪、悪。
う~ん、意外に難しい…
私は切羽詰まって、
「と、とにかくですね、
実在する、人物・地名・団体とは一切関係ありません。」
こんにちは、雪乃です。みなさん新緑の季節いかがお過ごしでしょうか。
相変わらず、よし子さんの厳しいトレーニングは続いています。
最近…変わったことというほどでもありませんが、
ちょっとした出会いのようなものがありました。
わたしがよし子さんといつものようにトレーニングをしていると、
神社の社の縁側に腰掛けて、パソコンをしながらこちらの様子をじっと見ている女性がいるんです。
年の頃、三十代前半くらいでしょうか。
黒縁のメガネをかけ、非常におとなしそうな、ちょっと顔が生白い感じの女性で、
じっと私達のトレーニングを見ているんです。
そのうちお互いが気になりだしたのか、
よく目が合うようになってきました。
そこでどちらからというわけでもなく、
「あの~」
と相手に声をかけることに。
三人で境内の石段に腰掛け、少しお話を。
彼女曰わく
「あの…初めて見た時から気になっていたんですが…
これは一体何の集まりなんですか?
劇団か何か…」
彼女の疑問もっともです。
それに対してセンターポジションの私が答えました。
2人しかいませんけどね。
「劇団ではないんです。本来の目的は、なんて言えばいいんでしょう…
生きる意欲を活性化させるといいますか…
その前提としての体力増強。
ついでにたまたま出遭った悪を伐つ…
こんなところでしょうかね。」
結構簡潔にまとめて、ポイントをついた説明だと自分では思いましたが、
彼女は合点がいかない浮かないような顔をしています。
「あの…すみません、悪って何ですか?」
「!」
悪。悪とは何か。
全く想定外の質問。
悪って一体何なんでしょうね。
今までつきつめて考えたことありませんでした。
え~っと、悪とは…
う~ん…
イメージ的には、黒っぽいコスチュームや衣装を好み、
憎々しげに高笑いしているキャラ…というイメージがあります。
いけない。それだと義母様もそのカテゴリーに含まれてしまう…
え~っと悪、悪。
う~ん、意外に難しい…
私は切羽詰まって、
「と、とにかくですね、
他人に迷惑をかけたり、危害を加えることが明らかな人達を
黙認しないで、注意していこうということですよ。
例えていうなら、自分の身の回りのゴミをまず片づけることから、
例えていうなら、自分の身の回りのゴミをまず片づけることから、
素晴らしいことです。」
千里の道も…って老師の言われた言葉だったんですね。
私、月に初めて降りた宇宙船の船長が言ったと、勘違いしていました。
今回は勉強になりました。
とても博識な方です。
なんでも彼女、和枝さんといいまして、
今までIT関連のシステムエンジニアをしていましたが、体を壊してやむなく退職。
療養もかねて実家でブラブラしているとのことでした。
体力づくりなら、自分も参加したいとのことでしたので、
わたしとよし子さんと和枝さんの三人でトレーニングすることになりました。
…ところで、切羽詰まってとっさに出た、
自分の身の回りのゴミをまず片づけるという、たとえ話。
よくよく考えると、わたし、夫のゆうちゃんの不在をいいことに、
家の中かなり散らかったままなのを思い出しました。
帰ったらすぐ片付けをしなければ…
週が明けて、初めて3人でトレーニングする日がやってきました。
わたしとよし子さんが神社で待っていると、
よろよろっとした感じの歩きで、和枝さんがやってきました。
なにかヨレヨレの青いジャージ姿です。
決まりました。彼女はブルー決定です。
青龍降臨編おわり
千里の道も…って老師の言われた言葉だったんですね。
私、月に初めて降りた宇宙船の船長が言ったと、勘違いしていました。
今回は勉強になりました。
とても博識な方です。
なんでも彼女、和枝さんといいまして、
今までIT関連のシステムエンジニアをしていましたが、体を壊してやむなく退職。
療養もかねて実家でブラブラしているとのことでした。
体力づくりなら、自分も参加したいとのことでしたので、
わたしとよし子さんと和枝さんの三人でトレーニングすることになりました。
…ところで、切羽詰まってとっさに出た、
自分の身の回りのゴミをまず片づけるという、たとえ話。
よくよく考えると、わたし、夫のゆうちゃんの不在をいいことに、
家の中かなり散らかったままなのを思い出しました。
帰ったらすぐ片付けをしなければ…
週が明けて、初めて3人でトレーニングする日がやってきました。
わたしとよし子さんが神社で待っていると、
よろよろっとした感じの歩きで、和枝さんがやってきました。
なにかヨレヨレの青いジャージ姿です。
決まりました。彼女はブルー決定です。
青龍降臨編おわり