らんどくなんでもかんでもR

はじめまして。文学や美術、音楽、そして猫のブログをしています。 よかったら、のぞいてみてくださいね。 Nice to meet you. I write about literature, art, music, and cats.

【絵画】ダヴィンチ幻の作品発見?

 

先日次のニュースが目に止まりました。

「イタリア・ルネサンスの巨匠レオナルド・ダ・ビンチがキリストを描いた油絵が米国内で見つかり、
ロンドンのナショナル・ギャラリーで展示されることになった。
この油絵は1500年ごろの作品「サルバトール・ムンディ」(救世主)。
ダ・ビンチの作品発見は20世紀初頭以来で、約2億ドル(約160億円)の価値があるとされる。
17世紀の英国王チャールズ1世が所有していたなどの記録がある。
その後、破壊されたとみられていたが、
2005年に米国の収集家が購入した油絵を専門家が調査し、ダ・ビンチの幻の作品と確認した。」

とのことで、その発見された絵が以下のものです。



パッと見ると確かにダヴィンチっぽいタッチのように思われます。
しかしデッサンを含めたダヴィンチの他の作品に比べ絵に力が感じられないような印象も受けます。

キリストの顔は「最後の晩餐」のキリストのようでもあり、

 
モナリザ」のようでもあります。


しかしどこか、いいパーツパーツを組合せていいところ取りした顔のような
不自然な感じがしないでもありません。

人によっては静謐な表情と感じる方もいらっしゃるかもしれません。

ただダヴィンチの肖像画はデッサンも含め、
描いた紙から浮き上がってくるような精緻な、力がみなぎっている感じの絵なんですよね。

 

 

画像ではわかりにくいかもしれませんが、服の袖のシワの寄り具合も微妙に雑なような…

もうここまで読んで感づいた方もいらっしゃると思いますが、
絵を見て本当にダヴィンチの作品なのかなと思ったんです。

自分は正規の美術の教育を受けたことのない素人で、
ダヴィンチの真作との認定にケチをつける気は毛頭ありません。

ただ芸術は作者のネームバリューなどにとらわれず、
作品そのものを見て価値を評価しようという信条からは、ダヴィンチにしては…という感があります。

なおこの絵画、キリストが左手に水晶を持ち、右手で仏像が印字を結ぶような形をしていますが、
これもダヴィンチの絵としては珍しいものではないかなと思いました。

まあ自分もネットでパラッと絵を見ただけで、
本物を至近でまじまじと見たわけではありませんので、
偉そうなことを言えた立場ではありません。

みなさんはこの作品を見てどうお感じになったでしょうか。