【クラシック音楽】ラ・フォル・ジュルネ2019 18世紀ヨーロッパの音楽
それぞれの国の音楽に触れるという趣向のコンサート。
当時イギリス貴族の子弟にはそういう旅行が実際流行ったそうです。
朗読役は俳優の別所哲也さん。
この朗読役の別所哲也さんが怪演で、
音楽の印象をかき消してしまうほどのアクティブな朗読ぶり( 褒め言葉です(^_^;))。
写真よりも幾分あごのラインがふくよかなナイスミドルでした。
別所さんの朗読は非常にアクティブで、与えられたスペースを目一杯に使い、
時には何かに取り憑かれてしまったのではないかと思うほどの超熱演ぶり(^_^;)
自分は別所さんから数メートルの至近距離の舞台サイド席にいまして、
別所さんが熱演のあまり、舞台下の自分たちの席に落ちてきてしまうのではないかと思うほど。
朗読というと静かに座ってストーリーを読むというイメージですが、
別所さんのそれは、扮装こそしていませんが、
旅するイギリス貴族の青年を舞台で演じている。そう感じました。
狭いスペースと小道具をめいっぱい使って朗読する様は、まさに舞台の演劇そのもの。
コミカルペーストで非常に楽しませていただき、かつわかりやすかったです。
さてそのように解説していただいた18世紀のヨーロッパの音楽ですが、
18世紀といいますと、バッハ、ヴィヴァルディ及びそれよりちょっと前の頃の時代で、
モーツァルト、ベートーヴェンといった馴染みのある作曲家よりも 100年くらい前の音楽になります。
各国別の特徴を、自分なりに感じたところをまとめると、
イギリス 穏やか
フランス 明るい軽やか
イタリア 色彩豊か 奥深くコクがある
ドイツ イタリアの影響を色濃く受けているが、そこから一工夫加えようという意欲を感じる
18世紀当時はイタリアに優れた文化が形成され、才能ある芸術家が集まっていたことがうかがえます。
そして近い将来ドイツに優れた作品が生み出されるかもしれないという予感も感じさせます。
それにしてもチェンバロの音色は、チャーミングで魅力的ですね。
当時はまだピアノがほとんど知られておらず、
メインはチェンバロだったわけですが
(ピアノが広く弾かれるようになったのは18世紀末頃)
キラキラと音色が舞い降りてくる音色が実に印象的です。
こういう趣向の演奏会いいですね。
馴染みのない曲でもすんなりと入っていくことができます。
静まり返ってひたすらに聴くクラシック音楽のコンサートが多い中で、
あははと気軽に笑える、愉快で楽しいコンサートでした。
なお、今回紹介する演奏ですが、
イタリアのヴィヴァルディの曲を編曲したバッハの音楽を。
イタリアの優れた音楽を汲み取って自分のものにしようとした
ドイツ人のバッハの創意工夫をお聴きになってみてください。
https://youtu.be/m1k_yexUE6s
バッハ 協奏曲 イ短調 BWV 593
https://youtu.be/P3vs3d1jSDo
ヴィヴァルディ 合奏協奏曲集「調和の霊感」op.3 より第10番 ロ短調 RV.580
https://youtu.be/kO6CqW3imbo
バッハ 4台のチェンバロのための協奏曲イ短調BWV.1065
https://youtu.be/ZoW9jKUlq1w
ヴィヴァルディ ヴァイオリン協奏曲 ホ長調 RV265
https://youtu.be/R3Yo1ofn574
バッハ 協奏曲 ハ長調 BWV976
https://youtu.be/D1LaPue5bKk